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”ピンク・メルセデス”はハース-フェラーリ関係の模倣にあらず?

レーシングポイントのテクニカルチーフであるアンドリュー・グリーンは、今季用マシンRP20がメルセデスの昨年マシンW10と酷似しているという指摘を受け、メルセデスとの関係性について説明した。

Sergio Perez, Racing Point RP20

Sergio Perez, Racing Point RP20

Glenn Dunbar / Motorsport Images

 レーシングポイントの2020年用マシンRP20は、カタルニア・サーキットで行なわれたF1プレシーズンテスト初日に初めて実車が公開された。そのマシンは、メルセデスの昨年型マシンW10と酷似しており、大いに注目を集めた。

 その類似性の高さから、レーシングポイントとメルセデスは、ハースとフェラーリのように強固な関係を結び、レギュレーションで許されているパーツを多く購入するようになったのではないかとも言われた。しかし同チームのテクニカルチーフであるアンドリュー・グリーンは、メルセデスからパーツを購入してはいるものの、これ以上その割合を増やすことはなく、さらにハースF1のモデルを踏襲することもないだろうと主張した。

「我々はシャシーに関するものに関しては、自分たちでやることを決めた。これは事実上、譲渡できないコンポーネントだ。そしてリスト化された(他チームからの購入が許可されている)パーツも、全てを自社で賄いたい。全てが密接に関係し合っているからね」

 グリーンはそう説明した。

「シャシーに関するモノ、事実上譲渡することが許されていないコンポーネントも、リスト化されたパーツも、全てチーム内で用意するということを我々は決断した」

「それは自分たちで行ない続けたいと思っていた。だから、そうすることにしたのだ。サスペンションシステム全て、シャシーに関して、ウイッシュボーン……全てがレーシングポイント製だ。全てがシャシーにリンクしているからね。だって、シャシーは我々のモノなのだから」

「我々は、今と同じ流用モデルに沿って活動を続けていくと思う。それがまだ可能だと思うし、引き続き同じことをしていくのだ。我々のような小さなチームがこれを行なうのは、理に適っている」

「ハースのやり方ではない。これは”ハース・マーク2”とも言えるものであり、我々に合ったやり方だ」

「それは我々が得意とするやり方でもある。メカニカルパーツの一部を流用できる場合、その周辺の空力学的な開発を行なう。それが我々の強みであり、我々を形作っていることだ」

「チームには巨大な生産設備がない。だから、我々が行なっているやり方は、我々に適した形だと思う」

 グリーン曰く、チームがメルセデスからギヤボックスやサスペンションの供給を受けていることを考えれば、メルセデスの設計理念を踏襲するのも理に適っていると付け加えた。

「我々が走らせるハードウェアのことを考えれば、それは理に適っている」

「手に入れたハードウエア本来の哲学と異なる開発をしようとすると、それが本当に困難であることが分かった」

「もしレッドブルと仕事をするチームで、レッドブルからサスペンションやギヤボックスを手に入れるのであれば、レッドブルタイプのデザイン理念を検討することになるだろう」

「もし別の方向に進んでいくとすれば、それは愚かなことだろう。その理念の背景にあるモノを試し、そして理解して、うまくいくかどうかを確認するんだ」

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