写真:: Andy Hone / Motorsport Images
コロナ禍に見舞われた2020年のモータースポーツは、大幅なスケジュール変更を強いられただけでなく、新型コロナ感染や渡航制限の影響を受けたドライバーラインアップの変更が多発するなど、何かとイレギュラーの多いシーズンだった。motorsport.comはそんな2020年シーズンで最も印象に残ったレース、瞬間(モーメント)をTwitterにて募集した。
前述のように2020年はコロナ禍でイレギュラーなシーズンとなったこともあってか、様々なカテゴリーで数え切れないほどのドラマがあり、読者の皆様は選定に苦労したことだろう。本稿では2020年『ベストレース』の集計結果を、『ベストモーメント』部門に寄せられた感想等を交えながら紹介していく。
読者が選ぶ2020年ベストレース:F1イタリアGP
Pierre Gasly, AlphaTauri AT01, Carlos Sainz Jr., McLaren MCL35
Photo by: Charles Coates / Motorsport Images
セーフティカー出動による順位のシャッフル、ルイス・ハミルトンのペナルティなどにより、レース終盤はアルファタウリのピエール・ガスリーとマクラーレンのカルロス・サインツJr.による首位争いというまさかの展開に。サインツJr.の猛攻を抑えきったガスリーが劇的な形でF1初優勝を飾った。
■読者の声(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・ガスリー優勝時の無線『We did it again!!』の一言に目頭が熱くなりました。
・スーパーフォーミュラ参戦歴があって色んな人に祝福されてたのが印象深いです。
・サインツのF1イタリアGPでの無線“I want this win Tom”。流石『エル・マタドール』の血を引く人だ…と感じた瞬間。
・レッドブルから降格されてしまったガスリー。決勝は色々荒れる展開の中でトップを走り続け優勝。昨シーズンのインテルラゴスでハミルトンに競り勝って2位という結果を残した事も十分凄いが、この優勝は本当にそれ以上の出来事だった。
・やっぱりガスリーのモンツァでの優勝だなぁ。サインツを応援してるからファイナルラップまでマクラーレンの方を応援してたけどガスリーが勝ったらやっぱり嬉しかったね。
ベストレース次点:スーパーGT第8戦(最終戦)富士
#100 RAYBRIG NSX-GT
Photo by: Masahide Kamio
モータースポーツ史上稀に見る劇的なタイトル決着となったのがこのレースだ。実に6台11名ものドライバーが自力王者の可能性を残して臨んだ最終富士決戦。レース終盤は首位を走る#37 KeePer TOM’S GR Supraの平川亮を、#100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴が追いかけるという展開となった。勝った方がチャンピオンという状況で、トップを守りきったまま最終ラップの最終コーナーを立ち上がった平川だったが、ここでまさかのガス欠。山本がホームストレート上で逆転し、相方の牧野任祐と共に大逆転でGT500クラスのチャンピオンとなった。
■読者の声(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・今年も色んなことがあって悩んだけどやっぱ1番の衝撃はこれだわ。
・間違いなくスーパーGTの歴史に残ったラストシーン。2011年から本格的に見てこのラストは初めて見たので本当に言葉が出なかった……
・ファイナルラップファイナルコーナーでの逆転劇。ピエール北川アナの「ダメだぁ言葉が出てきません」というアナウンスにすべてが表れている。
・GT最終戦の平川と牧野の対象的な涙。
・正直このレースを差し置いて、他のレースを挙げるのは難しい。プロフェッショナル同士が極限の状態でぶつかり合ったからこそ生まれたドラマだし、諦めないことの大切さとかスポーツの大事なことが一杯詰まったレースだった。
ベストレース3位:インディ500
Winner Takuma Sato, Rahal Letterman Lanigan Racing Honda
Photo by: Michael L. Levitt / Motorsport Images
2017年にインディ500初制覇を成し遂げた佐藤琢磨は、2020年のインディ500でも躍動。フロントロウからスタートして終始上位争いを繰り広げると、レース終盤にスコット・ディクソンの前に出て首位に。そのままチェッカーを受け、史上20人目となるインディ500の複数回ウィナーとなった。また、レース後のビクトリーレーンで見せた“グリコポーズ”も話題となった。
■読者の声(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・佐藤琢磨2度目の快挙
・インディ500での佐藤琢磨のグリコポーズ
ベストレース4位タイ:スーパーフォーミュラ第6戦鈴鹿
大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
Photo by: Masahide Kamio
2020年にスーパーフォーミュラにステップアップしながらも、序盤はその速さを結果に繋げられず、接触やミスの方が目立ってしまっていた大湯都史樹。しかし第6戦鈴鹿ではニック・キャシディのトラブルもあってトップに立つとそこから落ち着いたレース運びを見せ、福住仁嶺の追撃を最後まで抑えきりトップチェッカーを受けた。ようやく結果を残せたという安堵感からか、大湯はレース後に人目もはばからず号泣した。
■読者の声(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・大湯選手初優勝、チェッカー直後のインタビューで男泣き
ベストレース4位タイ:F1サクヒールGP
Lance Stroll, Racing Point RP20, 3rd position, crosses the line to the delight of his team
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
F1サクヒールGP決勝を前にして、話題は新型コロナ感染で欠場したルイス・ハミルトンの代役ジョージ・ラッセルが、チームメイトのバルテリ・ボッタス相手にどこまでやれるのか、それで持ちきりだった。しかし両者はタイヤ交換時のチームのミスにより後退……代わって首位に立ったのが、1周目の接触で一時は最後尾まで落ちていたペレスだった。ペレスはF1出走190戦目での初優勝を達成。これはF1史上最も遅い記録である。
■読者の声(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・来年面白くなりそうな予感をさせるレースでした。
他にもこんな印象的なレース、場面が……(『ベストレース』『ベストモーメント』より一部抜粋)
・MotoGPテルエルGP。中上選手のポールからの1周目リタイア。見てるこっちまでスタート前は緊張し、その結末は……
・グロージャンの炎上からの脱出
・バーチャルIndy500でノリスがパジェノーとクラッシュして優勝を逃したシーン
めちゃくちゃ残念だった……
・スーパーフォーミュラ第3戦SUGO。セルジオ・セッテ・カマラのデビューPP
・スクーデリア・フェラーリのとんでもない弱体化(今シーズンのハイライト)
・ストロールのポールポジション
・FIA F3最終戦ムジェロのスプリントレース。サージェントが最初に消えて、プルシェールvsピアストリの一騎打ちになった一戦。プルシェールが3位まで上がったけども、ピアストリが7位になりピアストリがチャンピオンになった一戦、これは本当に震えた
・リカルド2年ぶりのシューイ!
・オーストリアGPのFP1が始まった瞬間。悩んだけど、これで。F1マシンが走り出した瞬間の安堵感は、たぶん今後も忘れないと思う。
・レコノサンスラップでクラッシュしたマックスのマシンをグリッドで15分で修復し、それに応えたマックスが2位獲った時の歓喜だな!!ハンガリーGP!!
・ラリーモンツァ (WRC) 勝田貴元 最終パワーステージ制覇
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