F1王者の経験値……ベッテル「フェルスタッペンには、ランキング首位奪取より勝てるという“安心感”の方が重要」
アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、ランキングでトップに立つことよりも、競争力のあるF1マシンを手にすることで得られる「安心感」の方が、レッドブルのマックス・フェルスタッペンにとっては重要だと考えている。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
レッドブルと共に4度のF1世界チャンピオンを獲得した輝かしい来歴を持つセバスチャン・ベッテル(現アストンマーチン)曰く、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)にとってドライバーズランキングで首位に立つことよりも、競争力のあるマシンを手にしたことによる「安心感」の方が重要だという。
フェルスタッペンは、F1の2021年シーズン第5戦モナコGPでモナコ初表彰台&初優勝を上げ、F1キャリアで初めてドライバーズランキングで首位に立った。レッドブルとしては、ベッテルとマーク・ウェバーが所属していた2013年以来初めて、コンストラクターズランキングをリードすることになった。
7度のF1世界チャンピオンであるメルセデスのルイス・ハミルトンとの2021年のF1タイトル争いにおいては、モナコGPがシーズン序盤のハイライトのひとつだと言えるだろう。
しかしレッドブルで4度王者に輝き、メルセデスとハミルトンが席巻するV6ターボハイブリッド時代に突入して以降は、フェラーリドライバーとして彼らとタイトル争いを繰り広げた経験を持つベッテルは、フェルスタッペンが首位に立ったことによって得るメリットはないと考えている。
フェルスタッペンにとって大きいのは、全てのレースにおいて勝利を目指せるマシンを持っているということが分かっていることだとベッテルは主張した。
「現時点で、それ(チャンピオンシップをリードすること)が大きな変化をもたらすとは考えていない」とベッテルは言う。
「タイトル争いの中にいて、主に得られることは安心感だと思う。良いマシンを手にしていて、良いチームに支えられていると実感出来る。それならいい仕事をこなせるようになる」
Sebastian Vettel, Aston Martin AMR21
Photo by: Jerry Andre / Motorsport Images
「自分がリードしていれば、下位の誰よりも前で確実にフィニッシュして、その差を広げたいと思うのは当たり前のことだと思う。でも僕が言った様に、(議論するのは)時期尚早だ。まだまだ沢山のレースが残っており、一番大切なのは、そこに留まれるか否かだ」
ハミルトンも、現時点のポイント状況に言及することは無意味であり、各レースへ対する姿勢は変わらないと語っている。
「(F1タイトルを)僕は追い求めている。ランキング首位にいようが、2番手にいようが、1年を通して戦うのだから、僕にとっては何の問題もない」と第6戦アゼルバイジャンGPを前にハミルトンは語っていた。
「僕ら全員が同じゴールを目指しているでしょう? レースに勝つこと、そしてチャンピオンシップを勝つことだ。だから僕らは皆、狩人なんだと思う」
トップに立ったフェルスタッペンは、これまでのレース以上の仕事をすることだけをチームとして考えているという。
「もちろん、この瞬間だけでなく、長きに渡って上手くやることが必要だとみんな思っている」
「トップでシーズンを終えることの方が重要だが、もちろん雰囲気はとてもポジティブで、モナコの後はみんなとても喜んでいたよ」
「しかし、僕らがこの調子を続けていかなければならないこと、そして今までよりも良い結果を出して行かなければならない事を、僕らも彼ら(メルセデス)も理解している」
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