「間違いなくF2タイトルを狙えるポテンシャルがある」参戦2年目の岩佐歩夢、F1昇格の”最終ステップ”に向け手応え充分
参戦2年目で狙うFIA F2のタイトル獲得に向けて、プレシーズンテストを終えた岩佐歩夢(DAMS)は「間違いなくチャンピオンシップを戦えるポテンシャルがある」と手応えを見せた。
写真:: Red Bull Content Pool
F1直下のカテゴリーであるFIA F2にDAMSから参戦する岩佐歩夢は、2023年シーズンを前にチームには「間違いなくタイトルを狙うポテンシャルがある」と手応えを見せている。
FIA F3からステップアップしF2参戦初年度となった岩佐の2022年シーズン。前半戦は速さを見せつつも大きなポイント獲得に結びつかないレースが続いたが、シーズン後半のポール・リカール戦フィーチャーレースでF2初勝利を挙げると、最終戦アブダビでもポールポジションを獲得しつつ、フィーチャーレースで再び勝利を挙げた。
2023年シーズンも同じDAMSから継続参戦する岩佐は、「今年の最終的な目標はF2チャンピオン」だと明言。目標達成に向けてオフシーズンも忙しい日々を過ごしていたと明かした。
「アブダビの後はチームと、2022年シーズンの振り返りと今シーズンに向けた準備という点でミーティングを重ね、(開幕戦の)バーレーンに向けてシミュレータ作業を開始しました」
「そしてモナコで(F2&F3の年間表彰)セレモニーに出席した後は、一時的に日本に帰国しました。日本にもトレーナーさんがいるので、身体づくりをメインにトレーニングを重ねてきました。また身体づくりと並行して、日本でもプライベートのシミュレータを活用してきました」
「もちろん、日本にいる間でも基本的にはチームとコミュニケーションを取りながら、お互いが発見したアイデアを出すというオフシーズンを過ごしていました」
「その後はオーストリアに移動して、レッドブルの『アスリート・パフォーマンス・センター』でトレーニングテストを行ないました。イギリスと(DAMSのファクトリーがある)フランスに帰ってきたのはその後になります」
「実車に乗ることが一番良いトレーニングになりますが、オフの間は実車に乗る機会が無いぶん、しっかりと身体づくりをしてきました」
Ayumu Iwasa, DAMS
Photo by: Red Bull Content Pool
F2のオフシーズンはF1よりもひと足早く終わりを迎え、2月14日~2月16日には3日間のプレシーズンテストがバーレーンで行なわれた。岩佐のテスト最速タイムは1分42秒617と、テストで全体最速タイムをマークしたリチャード・フェルシュフォー(VAR)からは0.452秒落ちだった。
しかし岩佐は、テストならではのトライ&エラーやトラフィック、ロングランのプログラムが、最速ラップタイムに影響を与えたという。そして、チームの持つ高いポテンシャルを確認することができたと明かした。
「去年とは違う方向性のセットアップなど色々と試していましたが、正直一番良かったのはDAMSのベースセットアップでした。セッションごとにセットアップの方向性も色々と動かしましたが、最終的には総合的に力があったベースのセットアップに戻すこととなりました」
「多少違う方向性を試してもある程度のポテンシャルを見ることができたので、DAMSのベースセットアップはやはりどこのサーキットへ行っても速いということは確認できました」
「正直、色々とトライしたことのほとんどがネガティブなモノでしたが、逆に色々とトライした結果、自分たちが元々持っていたポテンシャルが悪くないということを再確認できたのは、すごく大きな収穫になったと思っています」
そしてシーズン開幕前ながらも、今季のタイトルを争えるだけの力をDAMSは持っていると岩佐は語る。
「間違いなく、チームはチャンピオンシップを戦えるだけのポテンシャルを持っていると思います。もちろん、ドライバーズチャンピオンが僕の第一目標ですが、チームとしても一年間を通してコンスタントに戦うことができれば、チームチャンピオンシップも獲得できるポテンシャルがあると思います」
「そこはすごくポジティブな面だと思うので、自分のパフォーマンスに集中してレースをこなしていけば、ドライバーだけでなくチームのチャンピオンシップでもしっかりとパフォーマンスを発揮できる一年になると予想しています」
Ayumu Iwasa, DAMS
Photo by: Red Bull Content Pool
その岩佐が立ち向かうのは強力なライバルたち。昨年もF2を走った経験者に加え、F3からステップアップしてきたルーキー勢にも速いドライバーが集まっていると岩佐は警戒している。
motorsport.comが今季のライバル候補を岩佐に尋ねると、彼は次のように答えた。
「もちろん、全員がライバルになります。参戦2~3年目になるジャック・ドゥーハン(ヴィルトゥオーシ)、テオ・プルシェール(ART)は常に上位に来るドライバーだと思っているので特にマークしていますが、僕としては正直、今年のレベルはかなり高いのではないかと予想しています」
「去年のリザルトを見ても一年間を通してチーム差はなく、所属チームは入り乱れていても、常に上にいるドライバーは同じでした。今年F3からF2に昇格してくるドライバーを見ても、やはり去年F3でずっと上位にいたドライバーがほとんど……F2は速いと言われるドライバーが全員集まっているような状況で、レベルは確実に高いと思います」
「ただ、F2では純粋な速さだけでは勝てないというのは去年とても痛感しています。参戦2~3年目で経験のあるドライバーたちが大きなライバルになるとは思いますが、自分が去年一年間で得た経験値をしっかりと活かして走ることができれば問題ないと思っています」
「チームも含めどのドライバーと話していても、とにかくコンスタントに結果を出すことがF2最大の重要ポイントだと言われています。その面では、参戦2年目の今は自信がありますし、自分が何をすべきか、チームとしてどう戦っていくべきかという方向性は見えています。去年から良い部分は引き継いで、一段階、二段階と強くなっていく自分をお見せすることができれば良いなと思っています」
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