”世界の王”になった気分! ドゥカティで覚醒したロレンソの心境
ロレンソは、適応に苦しんでいたドゥカティでの成功に、まるで世界の王になったような気分だったと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
ホルヘ・ロレンソは、適応に苦しんでいたドゥカティでの初優勝をマークした2018シーズンを振り返り、『世界の王』になったような気分だったと話した。
ヤマハを離れ、2017年にドゥカティに加わったロレンソ。当初はヤマハのバイクとの違いに苦しみ、思うように結果を出せずにいた。しかし燃料タンクの微調整など小さなアップデートが功を奏し、2018年のイタリアGPで移籍後初の優勝。さらに続くカタルニアGPも制した。
その後も速さを保ったロレンソは、オーストリアGPでも勝利。シーズン終盤は負傷により4レースを欠場するなど精彩を欠いたものの、通算3勝、ポールポジション3回を記録しランキン9位で2018シーズンを終えた。
2019シーズンはドゥカティを離れレプソル・ホンダに加入するロレンソは、シーズン中盤は自分が最強だと感じていたという。
「(優勝は)とても特別だった。1年半もの間苦戦していたし、運もなかったからだ。本当は、昨年のサンマリノGP(雨の中ロレンソがトップを快走するも転倒)が、ドゥカティで優勝する最初のチャンスだった。でも僕が優勝した時の写真を見て分かる通り、僕たちはそれをとても楽しんだし、本当に特別だったんだ」
「その次のモントメロ(カタルニアGP)もギャップを築いて優勝できたし、チェコGPでも2位だった。オーストリアでは、マルク(マルケス)とバトルして3勝目を挙げたんだ」
「2カ月間、僕たちがベストだった。僕は自分が世界の王になったように感じていたし、不運に見舞われなければ、もっと多くの優勝や表彰台を獲得できていたはずだ」
「不運だった。でもMotoGPはリスキーなスポーツだから、そういうことは起きるものだ。身体的にパーフェクトだったシーズンもあれば、今年のように非常に難しい年もある。でも、少なくとも僕がうまくバイクを扱えること、自分がとても速いんだということを証明できたし、2018年のバイクはより完成度の高いものとなっただろう。僕たちはそれを誇りに思うべきだ」
ロレンソのレプソル・ホンダ移籍が発表されたのは、彼がイタリアGPでドゥカティ移籍後初勝利を挙げたわずか3日後だった。ロレンソは、もしドゥカティに残留することになっていれば、将来的にドゥカティと共にタイトル獲得に挑戦できたはずだと確信しているようだ。
「ケーシー(ストーナー)が2007年に成し遂げたように、チャンピオンシップに勝つという本当の挑戦がまだできていなかったので、ドゥカティを離れるのは悲しい」
「僕たちにはそれを実現するポテンシャルはあった。おそらくチームに残り、もっと多くの時間を共に過ごすことができれば、今年とは違ってシーズン最初のレースから競争力を発揮できたはずだ」
「だけど、もうそれは不可能だ」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
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