待望の国内復帰戦迎えるフェネストラズ、残るシーズンは課題山積みも「来年もトヨタ陣営で戦いたい」
スーパーフォーミュラとスーパーGTに復帰を果たすサッシャ・フェネストラズは、残りのレースが楽な戦いにはならないと覚悟している。
写真:: Masahide Kamio
ビザ発給の問題で日本への再入国が叶わず、2021年シーズンのスーパーフォーミュラとスーパーGT欠場が続いていたサッシャ・フェネストラズ。彼はこの度ようやく来日を果たし、スーパーフォーミュラ第6戦もてぎとスーパーGT第6戦オートポリスでそれぞれ復帰を果たすこととなった。
スーパーフォーミュラでは昨年に引き続きKONDO RACINGからのエントリーとなるフェネストラズだが、担当エンジニアが今季から村田卓児エンジニアに変更。前任の田中耕太郎エンジニアの際と違って通訳を介したコミュニケーションとなる点や、昨年からセットアップの方向性が大きく変わっている点から、復帰戦が楽な状況ではないと感じている。
「彼(村田エンジニア)がインギングから持ち込んできたセットアップを試してみるつもりだけど、昨年とは全く違うセットアップなのでどうなるか分からない。特に今は予選前の練習走行が1回しかないから、余計に難しい」
フェネストラズはそう語った。
「そのセットアップが上手くいかない場合は、2020年のセットアップに戻すと思う。でもそうなった場合、それを予選でいきなり試すことになる。今年はタイヤが少し変わったとみんな言っているから、去年の僕のセットアップも上手くいかないかもしれない」
「他のほとんどのドライバーがフルシーズンを戦ってきている中で、9ヵ月ぶりにマシンに乗ることになるので、楽なレースにはならないと思う。でも戻って来れられて嬉しいし、少なくともトップ10は狙えると思う。そしてマシンの改善にも貢献したいね」
KONDO RACINGは今季、山下健太、そしてフェネストラズの代役である中山雄一がここまで5戦を戦ってきたが、未だノーポイントと苦戦している。フェネストラズは苦戦の原因は分からないとして、さらにこう続けた。
「これまでにもデータを見ていたんだけど、(すぐに)解決策が見つかるとは思わない」
「チームとしては『サッシャが戻って来たから、上位に行けるだろう』みたいな期待をしてくれているみたいだけど……あまり期待し過ぎないでくれているといいね!」
またフェネストラズは、スーパーフォーミュラもてぎ戦の翌週、オートポリスでスーパーGTにも復帰を果たす。所属チームは昨年と同じくTOM'Sだが、車両は36号車au TOM'S GR Supraから37号車KeePer TOM'S GR Supraにスイッチとなり、平川亮とコンビを組む。
「リョウは日本で最も速いドライバーのひとりだから、エンジニア含め、彼らと一緒にやりたいと思っていた」とフェネストラズは言う。
「一緒にテストをした訳ではないけど、彼らとは英語で会話ができるので、コミュニケーションも良好だ」
「GT500でオートポリスを走るのは初めてだし、加えてスーパーGTで走るのも久々でチームも変わっている。セットアップだって大きく変わっているから、難しいだろうね。どういう走りができるかは分からないけど、リョウと37号車のみんなと仕事ができることを本当に楽しみにしている」
今季はシーズンの大半を棒にふる形となってしまったフェネストラズ。しかし彼はかねてより長期的な日本でのキャリア継続を熱望している。国内最高峰カテゴリーでのタイトルに挑戦するため、2022年もトヨタ陣営に残りたいとの希望を口にした。
「来年も絶対にトヨタに残りたいと思っている。僕の目標は、ちゃんとシーズンを戦ってチャンピオンを争うことだからだ」
「今年のスーパーフォーミュラでは(KONDO RACINGが)少し苦戦しているけど、トヨタ陣営を本来あるべきポジションに押し上げたいと思っている」
「まず、次のレースではできるだけ上位に入れるように頑張りたい。それから、僕が来年どのチームで走るのかなどを考えていきたい」
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