【スーパーフォーミュラ】山本尚貴、タイミング悪く予選12番手「もう少しレベルアップしなきゃいけない」
ヘビーウエットのコンディションとなったスーパーフォーミュラの第3戦オートポリス戦の予選で、山本尚貴は12番手となった。山本は「もう少し普通に走りたかった」としながらも、自身がもっとレベルアップしなければいけないと語った。

TCS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴は、スーパーフォーミュラ第3戦オートポリスの予選を12番手で通過した。
難しい予選だった。予選時のコンディションは完全にウエット。しかも視界が悪く、セッションスタート時刻が何度も変更され、さらに予選が始まった後もクラッシュなどが相次ぎ、合計4回も赤旗が出される展開となった。アタックラップを中断せざるをえなかったドライバーも少なくない。
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「ちゃんとアタックできたクルマは、ほとんどいなかった思います。スペースを探り合う中で、僕のアタックのタイミングはよくなかった……でもそれも予選なので、その中でうまくやらなければいけないんですが……うまくいかなかったですね」
山本は予選後にそう語った。しかしマシンの仕上がりも、満足できるモノではなかったようだ。
「大湯(都史樹)選手がうまく走っていたので、チームとして持っているモノは悪くないはずです。僕の方では色々とトライしていく中でうまくいかない部分もあって、それをアジャストしていったんですけど……何が起きたのかは整理できていません」
「自分とエンジニアさんの予測とは違う方向に行ってしまったので、なんでそんなことが起きたんだろうというのはありますね」
山本は今季開幕前からペースを上げられず、悩んでいることを明かしていた。今回の問題もそれと同じだったのか? そう尋ねられた山本は、次のように語った。
「アンダーステアが直らないのは、ドライでもウエットでも同じです。なので、一緒なのかもしれませんが……とにかく僕の方がクルマを曲げられていないので、どうやったら解決できるかという部分は、少し悩んでいますね」
「ドライバーの好みの問題なのか、あるいは車体が持っている特性の問題なのか……変更できる部分はたくさんあるのでそれを試してみています。でも、隣(大湯)はトップタイムを出したり、セクター最速タイムを出したりしているので、チームが持っているデータが悪いわけではありません。ただそれ以上に、大湯選手がうまく走っているのも事実なので、彼の良いところを見つつ、自分がコントロールしやすいクルマをつくらなければいけないと思います」
一昨年のオートポリスのレースでは、予選18番手ながらも決勝では追い上げて2位となった山本。しかしもっと普通の予選を戦いたかったと語った。
「(明日)雨なのはいいんですが、視界が確保できるくらいだといいと思います」
そう山本は語る。
「オートポリスに限ったことじゃないんですが、少しでも水が増えると途端に走れなくなってしまう。タイヤの排水性能の面もあると思います。雨量が1mmくらいならば走れますが、2mmとか3mmになってしまうと走れませんし、興行としても成り立たなくなってしまう。そのあたりは改善していかなければいけない部分もあります」
「コース特性の部分もあります、ストレート上は走れますが、かなり勾配がありますから川ができてしまう部分があります。その川で、みんな滑ってクラッシュしてしまっている。それがなければ、もう少し雨量が増えても走れるんですけどね。路面にスリットを入れたり、水捌けをよくするための策も講じてくれたりはしているんですけど、それだけでは改善できないくらい急勾配なので……なんとかしてほしいと思いますし、しなきゃいけないと思います」
「坂が終わる部分に(水が)溜まってしまうんです。それが溜まらないような手立てをしなければいけません。スーパーフォーミュラは車高も低いし、タイヤも太いので……難しいですよね」
「もう少し普通に走れればよかったですね。ずっと降り続いていた雨が、ある時間帯だけピタリと止んで……その時に赤旗が出なければよかったんですけど。でも誰もが、赤旗を出したくて出しているわけではありません。もちろんドライバーのコントロール能力という面もあるとは思いますが、みんながいたるところで飛び出してしまったというのは、何か改善しなければいけないことがあるんだと思います」
山本は予選について不完全燃焼だったとしながらも、もっとレベルアップしなければいけないと語る。
「ポールを獲ったドライバー以外は、みんなそういう感じ(不完全燃焼)だと思います。前がクリアな状態で走るのは難しいですが、運も実力のうちです。そういう巡り合わせも、良いドライバーは自分で作っていると思います」
「大湯選手の速さを見ると、僕の位置でもそのタイムは出せたと思います。だから彼のように走れるように……ドライバーとハードの面で、もう少しレベルアップしなきゃいけないなと思います」
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