豪スーパーカー選手権、F1シンガポールGPでのサポートレースとしての開催を計画。課題は高騰する輸送コスト
オーストラリアのスーパーカー選手権は、頓挫していたF1シンガポールGPのサポートレースとして開催する計画を、2024年に向けて再検討している。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
オーストラリアで開催されているツーリングカーシリーズのスーパーカー選手権は、2023年シーズンのカレンダーの一部として、F1シンガポールGPのサポートレース枠獲得を真剣に検討していた。
しかし、この計画は輸送コストの問題により頓挫。復活したサンダウン500が、シンガポールGPと同じ9月中旬に組み込まれることとなった。
ただスーパーカーは、シンガポールGPでのレース開催計画を完全に捨てた訳ではない。同シリーズのシェーン・ハワードCEOは、2024年の実現に向けて再びこの計画を見直すと明言している。
「答えはイエス。計画は見直される」とハワードは言う。
「我々はそのイベントに加わりたいと思っているし、彼らも我々を招きたいと思っている」
「時間帯の関係で、シンガポールはとても良い。それに(オーストラリアからの)距離も短いから助かるよ」
Gen3 prototypes
Photo by: Mark Horsburgh, Edge Photographics
なおシンガポールGPのオーガナイザーは、スーパーカー側がサポートレースとして参加するための費用を支払うことを望んでいるという。
ただ開催費用の確保に目処が立ったとしても、昨今の輸送費高騰によってスーパーカーはまだ採算の取れる道を見つけられていない。
放送協定で定められた12大会以外にシンガポールへの遠征が追加された場合、スーパーカーは参加するチームにも報酬を支払わなければならない。つまり、輸送費コストを抑えることがシンガポールGPでのレース開催のカギとなる。
「輸送コストの影響は大きい」とハワードは続ける。
「我々はその点を改善し、輸送コストをより安いモデルに変えようとしているところだ」
「来年に向けて、我々の焦点はGen3マシンを正しく理解することだ。2024年のことを考えると、もう少し時間が必要だ。そして輸送コストを削減するために、他の輸送モデルを検討する可能性もある」
「コストは劇的に上昇した。全てのビジネスがそのような問題に取り組んでいる。もちろん、F1もそうだ」
「私が言いたいのは、カテゴリー側とプロモーター側で、財政的な積み重ねが必要ということだ」
また、航空輸送に代わる安価な輸送手段として海上輸送という選択肢もあるが、ハワードは遅延のリスクを理由にその選択肢を否定している。
GTレースなどではよく行なわれる海上輸送だが、シンガポールGPが通常9月に開催されるのに対し、スーパーカー選手権の中で最も盛り上がる1戦であるバサースト1000は10月初旬の開催。非常にタイトなスケジュールということから、遅延のリスクは是が非でも避けたい。
「海上輸送は、今のところ予測不能だ」とハワードは言う。
「すぐに足止めを食らったり、埠頭でトラブルが起きたりと、何かと問題に巻き込まれる可能性があるのだ」
「入港待ちで停泊している大量の貨物船を見たことがあると思う。我々が海上輸送のリスクを負うことはないと思う」
なおスーパーカーは今後に向け、アメリカを含め、複数のF1レースでサポートレースとして開催することを検討している。
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