フォードの”旧相棒”コスワース、F1復帰は眼中にナシ。定期的に”相談”はあるけれど……「説得力のある提案はない」
コスワースは、かつてのパートナーであるフォードがF1復帰を発表する中、将来的にもF1復帰は視野に入れていないという。
かつてF1を席巻したコスワースだが、将来的なF1復帰は視野に入っていないようだ。
コスワースはフォードからの支援を受けて開発したエンジンを多くのチームに供給し、通算176勝という成績を残した。この記録は、フェラーリやメルセデスに次ぐ勝利数であり、F1の歴史を語る上で欠かせない名前のひとつだ。
そんなコスワースのかつてのパートナーであるフォードは、レッドブルとの提携を通じ、2026年にF1復帰を果たすことに。この契約では、2026年に導入される次世代パワーユニット(PU)開発でフォードとレッドブル・パワートレインズが協力することになる。
なおフォードだけではなく、アウディも参戦を決めるなど、次世代PUの電動パワーの増加と持続可能燃料の使用により、F1への関心が高まっている。しかしながらコスワースとしては、F1復帰の可能性については現時点では考えていないようだ。
コスワースのCEOであるハル・ライジンガーはmotorsport.comの取材に対し「それ(F1復帰)は焦点にない」と語った。
「我々は、OEMビジネスで大きな成果を上げることができており、とても感謝している」
「うまくやるためにはすべてのリソースを投入する必要がある。そして私は、優れたものでないものはやらないという信念を持っている」
「F1で適切なサービスを提供するためには、我々の組織に別部門を作る必要があるが、この会話の時点まで、私が検討するほど説得力のあるビジネスの提案はなされていない」
長くF1に関与してきた歴史を持つコスワース。フォード名義のエンジンを搭載したジョーダンでジャンカルロ・フィジケラが2003年ブラジルGPで優勝したのが、コスワースにとって最後のF1優勝となっている。その後もエンジン供給を続け、2010年には4チームにエンジンを供給していたが、2014年に現行のPUレギュレーションが導入された後は、F1と距離を置いている。
ライジンガーは、コスワースの活動は「純粋に収益と現金を生み出し、それを人々やビジネスに投入するため」だと明言している。
「我々がそのような状況にあるのは、ある意味ユニークなことだと感謝している」
「それが従業員の情熱を育み、継続的な投資を可能にするビジネスの一部となるのであれば、検討するつもりだ」
ライジンガー曰く、コスワースは将来のPUレギュレーションについて「定期的に相談を受けている」という。一方で、実際に参戦していない立場からでは適切な意見を出すのは難しいと考えているようだ。
「直接的に関与している者だけが、その意見をある程度考慮されることになると思う」
「そして、それが悪いとは言わない。それが彼らのモータースポーツプログラムであって、我々のモノではない。それが現実なんだ」
「私の考えだが、直接参戦し関与するわけではないから、我々に相談することになるのだろう。それは我々の意見を尊重し、より幅広い選択肢を検討したいからだ」
「しかしそれは、利害関係が直接ある人たちによる決定に帰結するのが普通だ。そしてそれは、私たちではないのだ」
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