フェラーリのサインツJr.、FIAが不必要な混乱を招いたと不満げ「再スタートで順位を上げる機会を奪われた」
カルロス・サインツJr.(フェラーリ)は、セルジオ・ペレス(レッドブル)との間に生じたインシデントへのFIAの対応が遅れたため、再スタートで順位を上げるチャンスを奪われたと考えている。
写真:: Carl Bingham / Motorsport Images
カルロス・サインツJr.(フェラーリ)は開幕戦に続けて第2戦でも表彰台を獲得したものの、その結果には満足していないようだ。
サウジアラビアGPの決勝レースでは、16周目にニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)がクラッシュしたことでセーフティカーが出動。サインツJr.はこの機にタイヤ交換を行ない、ピット出口付近ではアウトラップを終えたセルジオ・ペレス(レッドブル)と接近した。
サインツJr.はセーフティカーライン2でペレスの前にいたものの、ターン2の立ち上がりでペレスがサインツJr.を追いやる形で前に出た。
サインツJr.はペレスがセーフティカーラン中に抜いたとチームに無線で訴え、フェラーリもペレスはサインツJr.に順位を返す必要があるとレースコントロールに伝えた。
国際映像でもサインツJr.が明らかに前でコースに戻っていたことが分かっていたにも関わらず、FIAからの判断は遅れ、ペレスがサインツJr.に順位を戻すのは再スタート後となった。
2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に再スタートで挑む機会が奪われたサインツJr.は不満を顕にしており、この判断の遅れがさらなる混乱を招く可能性があったと指摘した。
「セーフティカーの後ろで6周も周って、チェコ(ペレスの愛称)が僕に順位を譲る機会はいくらでもあったことを考えれば、僕にとっては不必要な混乱だった」とサインツJr.は言う。
「例えば、僕がジョージ・ラッセル(メルセデス/5番手)に抜かれていたら、どうなっていたと思う? そうなれば、チェコはラッセルと僕を抜かせることになり、彼にとっても大変なことになる。あるいは、僕と彼の間にラッセルがいることでチェコが僕に順位を返してくれなかったかもしれない。そうなっていれば、僕はとても不公平に感じていただろうね」
「こういうことは、スポーツとしてもっとも改善していく必要がある。物事をシンプルにして、もっと迅速かつ簡単に……誰にでも理解できるモノにしなきゃいけない。ドライバーとしてもクリアな気持ちでレースに臨めるからね」
Carlos Sainz Jr., Ferrari F1-75, Sergio Perez, Red Bull Racing RB18
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットもFIAの判断が遅かったことでサインツJr.が損をしたと考えている。
「FIAとスチュワードの判断は、少し時間がかかり過ぎだったと思う」とビノットは言う。
「最終的な判断は、セーフティカーランが終わる時に下したようで、再スタートより前に順位を入れ替えるには時間が足らなかった。非難するつもりはないが、このインシデントが明白でわかりやすいモノだっただけに、こういう判断のスピードアップが必要なようだ」
「もっと違うやり方もあっただろうし、別の方法の方が良かったと思っている」
「再スタートより前にポジションを入れ替えたほうが、より公平かつ公正だっただろう。そこが(サインツJr.の)いるべきポジションであり、再スタート後の戦いもあるのだから」
サインツJr.は、再発防止に向けてFIAはと話し合う必要があると語った。
「チェコは、再スタートで僕に挑むチャンスを失い、僕はセーフティカーラン中にポジションを戻してもらえなかったことでマックスと戦うチャンスがなくなった」
「入れ替えるタイミングはたくさんあった。FIAはそうすることを許してくれなかったし、レースのため、F1のためにも、こういうことは迅速かつ効率的に行なう必要があると思う」
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