メルセデス、今季初勝利なるか? 弱点が消えるメキシコで「レッドブルに一泡吹かせられるかもしれない」
メルセデスのトト・ウルフは、高地で開催されるメキシコシティGPでは、空気抵抗が大きいという弱点が隠れ、レッドブルに「一泡吹かせる」ことができるのではないかと考えている。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
今季まだ優勝がないメルセデスは、海抜2200メートルに位置するエルマノス・ロドリゲス・サーキットが舞台となるF1第20戦メキシコシティGPで、レッドブルを一泡吹かせることができるのではないかと期待している。
全22戦で争われる2022年シーズンも残り3戦。メルセデスは新しいレギュレーションのもと、シーズン序盤は苦戦を強いられたが、その後は徐々に戦闘力を上げてきている。
前戦アメリカGPでは、残り7周のところでレッドブルのマックス・フェルスタッペンに抜かれたものの、ルイス・ハミルトンがメルセデスに今季初勝利への期待を抱かせるレースを見せた。
フェルスタッペンとの首位争いの中で、ハミルトンにとって最大の問題となったのはトップスピード不足だった。今シーズンの大半でストレートスピードで優位に立っているレッドブルに対し、空気抵抗の多いメルセデスのマシンは全く太刀打ちできず、あっさりとオーバーテイクを許してしまったのだ。
しかし、メキシコではその弱点が問題にならないかもしれない。サーキットの標高が高く空気の密度が小さいため、空気抵抗が小さくなる。そのため、空気抵抗が大きいという弱点が比較的問題になりにくいのだ。一方でダウンフォース発生量も全体的に減るため、全員がハイダウンフォースパッケージを装着してレースに臨むことになるだろう。
メキシコでのメルセデスのチャンスについて尋ねられたトト・ウルフ代表は、「口を閉ざす必要がある」と語り、大胆な予測は避けたものの、メキシコのコンディションはハミルトンとチームメイトのジョージ・ラッセルのチャンスに役立つはずだと語った。
「今年は時々、特定のサーキットでうまくいくはずだと言ったのに(パフォーマンスを)発揮できなかったことがあったし、その逆もあった」
そうウルフは、アメリカGPのレース後に語っている。
「理論上、メキシコは良さそうだ。我々のドラッギーなクルマは、空気の薄いところでは効果的なはずだ」
「それが来週来るのは、いいことだ。彼らに一泡吹かせることができたらいいね」
2014年から昨年まで、圧倒的な強さを誇ってきたメルセデスだが、メキシコではレッドブルとフェルスタッペンが強さを見せており、過去5年(2020年は開催されず)でハミルトンは1勝に留まっている。2015年にメキシコがカレンダーに復帰して以降で見ても、メルセデスとレッドブルの勝率は5分だ。今季これまでの傾向を踏まえても、レッドブルが有利なのは変わらないだろう。
ウルフは今季マシン「W13」について、全体的に空気抵抗が大きすぎると述べており、「来年に向けて考えなければならないことだ」と話している。
「予算制限は重要な役割を担っている。低ドラッグのパーツを無限に生産することはできないし、風洞で多くの時間を費やして解決策を考えることもできない。だから来年どうにかするしかないんだ」
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