オリベイラ「マルケスの謝罪を受け入れる」母国で迎えた開幕戦、”巻き込まれクラッシュ”も寛大な心

　MotoGP2023年シーズン開幕戦ポルトガルGPでは、マルク・マルケス（レプソル・ホンダ）の転倒にミゲル・オリベイラ（RNF）が巻き込まれてクラッシュしてしまったが、彼はマルケスの謝罪を受け入れると語った。

　オリベイラは今シーズン、昨年まで所属していたKTMを離れてRNFへ移籍。アプリリアのマシンへ乗り換えて挑んだ最初のレースでは、早くも競争力を発揮しており、スプリントレースでは表彰台を争っていた。

　決勝レースでもそれは変わらず、スタートからトップ3を走行。しかし3周目にブレーキングで止まりきれなかったマルケスに衝突されてクラッシュしてしまい、母国戦を不本意な形で終えることになった。

　このクラッシュでマルケスには第2戦アルゼンチンGPにおいてダブルロングラップペナルティが科されているが、他のライダーからは処分が甘いという批判の声も上がっている。

　クラッシュの当事者であるオリベイラは、こうした結果に終わったことを残念だとコメント。そして、マルケスからは謝罪を受けており、それを受け入れると語った。

「今日は残念だった。言うまでもないことだけど、ホームGPをわずか2周で終えることになるとは想像していなかった」

「土曜日にはスタートを改善し、トップ5フィニッシュを争えるポジションに立っていて、とても競争力があった」

「マルクが怪我をしてしまったのは残念なことだ。彼はブレーキングで攻めすぎたんだろうけど、オーバーテイクで楽観的すぎたとも思う。なんとかマルティン（ホルヘ・マルティン／プラマック）を回避できたけど、僕までは避けられなかったんだ」

「誰しも事故を起こしたくて起こしているわけじゃない。でも序盤のこのラップで彼がオーバーテイクを仕掛けたのは、間違ったタイミングだった」

「メディカルセンターで彼とは顔を合わせていて、ブレーキに問題があったと話をしたよ。僕からはそれ以上は何も言えないけど、彼のことはリスペクトしているし、謝罪を受け入れる。でも同時に、問題があったなら早めにブレーキをかけることも必要なんだ」

「右足に広範囲の打撲を負ってしまったから、回復に努めるよ。今のところ骨折はないけど、靭帯にダメージがあるかもしれない」

　なおマルケスはその後の検査で右手親指の中手骨の骨折と診断され、その治療のための手術を受けた。その結果、彼は第2戦アルゼンチンGPを欠場することになった。