インタビュー

スーパーGT

ロベルト・メルヒのスーパーGT参戦のきっかけはオーストラリアにあった?「ヨッシーに声をかけられた」

元F1ドライバーのロベルト・メルヒは、2022年の第2戦富士450kmで、6号車Team LeMans Audi R8 LMSのドライバーとしてスーパーGTデビューを果たす。そのきっかけを聞いた。

Jamie Klein Jacobo Vega

編集: 2022/05/07 1:54

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Roberto Merhi, Manor F1

 元F1ドライバーのロベルト・メルヒが、スーパーGTに参戦することになった。本山哲の後任として、急遽Team LeMans Audi R8 LMSのドライバーになることが決まったメルヒがスーパーGTに参戦することになった発端は、昨年末に参戦したオーストラリアS5000タスマンシリーズにあったという。

 メルヒは2014年ケータハムF1のテストドライバーになり、グランプリに帯同。その後2015年にはマノー・マルシャのシートを手にし、F1デビューを果たした。ただ当時のチームは資金繰りに苦しんでおり、シーズン後半はアレクサンダー・ロッシとシートをシェアすることとなった。

 同年限りでメルヒはF1を離れ、その後はWEC(世界耐久選手権)のLMP2クラスやFIA F2などに参戦してきた。

 そんな中昨シーズン後半、メルヒはオーストラリアS5000タスマンシリーズにForm 700 Team BRMから参戦し、ランキング2位になった。当時のチームメイトのひとりは、日本人ドライバーだった。片山義章である。その片山との出会いが、今回のスーパーGT参戦に繋がったと、メルヒは語る。

「スーパーGTのチャンスは、オーストラリアS5000でヨッシー(片山義章)と出会ったから生まれた」

 メルヒはmotorsport.comにそう語った。

「僕らは少しだけだけど一緒に仕事をした。僕は彼がそういうクルマで成長するのを手助けするために、できる限りサポートした」

「そして先日、彼が電話をかけてきて、スーパーGTに参戦したいかと尋ねてきた。僕は『もちろんだよ!』と答えたんだ。僕は日本でレースをするのが大好きだし、日本に行くにも、そのシリーズでレースをするのも、絶好のチャンスだと思ったんだ。日本でレースするのは、いつも楽しいよ」

 メルヒはS5000参戦と並行して、GTワールドチャレンジ・オーストラリアの最終戦にエントリー。GT3マシンを初めてドライブした。スーパーGTで走らせるのも、当時と同じアウディR8 LMS GT3 Evoである。ただ#6 Team LeMans Audi R8 LMSはアップグレードされたEvo IIであり、タイヤもヨコハマ製だ。

「同じ週末にS5000でも走っていたから、少し特殊な状況だった」

 そうメルヒは当時を振り返った。

「S5000をドライブする時はダイレクトな感触があった。全てのバンプを感じることができたんだ。一方GT3マシンはそれほどダイレクトな感触ではなく、パワーステアリングも備えているため、ステアリングはとても軽い」

「それでも、グリップ感はとても印象的だった。最初はボートのように大きく感じたけど、プッシュすると想像以上にグリップ力が増す。バサーストはマシンの限界を見極めるのに最適なコースではなかったし、チームメイトがクラッシュしたから、マシンに乗る時間はあまりなかった。それでも、良い経験だったよ」

 つまりメルヒはアウディのGT3マシンの走行経験があり、富士スピードウェイも2016年にWECで走っているので把握しているということになる。

 ただTeam LeMans Audi R8 LMSは開幕戦で5位となっているため、18kgのサクセスウェイトを搭載することを強いられる。しかも近年のGT300クラスは大激戦である。

 そういうこともあり、メルヒはそれほど高い目標を設定していないようだ。

「もちろん、良い結果を手にしたいと思っている。でも、僕にとっては全てが新しい」

 そうメルヒは語った。

「僕らは、一歩ずつ前に進んでいく必要がある。チームと協力して、目標が何であるかを確認して、できる限り最善の仕事をするつもりだ」

「その後、今シーズン残りの目標は、コースを含めてできる限り多くのことを学び、ヨッシーやチームとうまく連携することだ。自分に競争力があるんだということを示すために、最善を尽くすよ」

 メルヒはスーパーGTのレースの合間に、日本をよく知りたいと言う。彼は熱心なサイクリストでもあり、日本の魅力のひとつは『走るのに最適な山だ!』とも語る。

Merhi will have time to indulge his hobby of cycling in between SUPER GT races

Merhi will have time to indulge his hobby of cycling in between SUPER GT races

 またメルヒは、将来的にはスーパーフォーミュラに乗るという希望も持っている。

「いろんなチャンスを得られたら素晴らしいと思う。そして、スーパーフォーミュラにも乗ってみたい。あのマシンはとても速い……おそらく、F1を除けば最も最速のフォーミュラカーだろうからね」

 そうメルヒは熱く語る。

「スーパーフォーミュラには、良いタイヤがある。それは、ヨーロッパとは少し違うからね」

「できれば、スーパーGTとスーパーフォーミュラの両方に出たいと思っている。それは良い目標だと思うよ」

 

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