グロージャン参戦! 2024年からのWEC&IMSA出走に向けてランボルギーニのLMDhチームに加入
元F1ドライバーのロマン・グロージャンが、2024年から世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にLMDhで参戦するランボルギーニ・ファクトリーチームに加入した。
ランボルギーニのモータースポーツ部門であるランボルギーニ・スクアドラ・コルセは、リジェ・オートモティブと共同で新LMDh車両を開発し、2024年から世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)それぞれの最高峰クラスに参戦するが、今回強力なドライバーがラインナップに加わった。
そのドライバーこそは、179回のF1出走を誇るベテラン、ロマン・グロージャンだ。彼は来年からランボルギーニ陣営にファクトリードライバーとして加入し、これまで開発ドライバーを務めてきたミルコ・ボルトロッティとアンドレア・カルダレッリと共に、車両の開発を進めていくこととなった。加えてグロージャンは、ランボルギーニのLMDh車両を扱うファクトリーチームを運営するアイアンリンクスと共に、『ウラカンGTE EVO2』でGTレースにも限定的に参加する予定だという。
そのためグロージャンは、アンドレッティ・オートスポートからインディカー・シリーズに参戦する傍ら、LMDh車両のテストとGTレースを行なうこととなった。
アイアンリンクスは近年、フェラーリのGTプログラムを運営してきたが、来月に控えるIMSA開幕戦ロレックス・デイトナ24時間からランボルギーニ陣営に本格スイッチ。2024年シーズンからのファクトリー体制のLMDhチーム運営では、姉妹チームであるプレマ・エンジニアリングと共にランボルギーニ・スクアドラ・コルセとして、WECとIMSAにそれぞれ1台ずつのLMDh車両を走らせる。
ランボルギーニは現時点で、グロージャンがWECとIMSAのどちらかに参戦するのか、あるいは両方に参戦するのかを明らかにしていない。
Romain Grosjean, Lamborghini Squadra Corse
Photo by: Lamborghini S.p.A.
グロージャンはランボルギーニ陣営の加入について、次のように語っている。
「僕にとって、ランボルギーニを代表する立場になるということは信じられないことだ。特に今、耐久レースは多くのメーカーが集まるカテゴリーになっている」
「ジョルジオ・サンナ(ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ代表)と一度電話をして、2~3回メールを送っただけで、全てにおいて満足して合意に至ることができた」
「ランボルギーニは非常に大きな成功を収めてきたブランドであり、僕らも将来、成功を収められることを願っている」
またサンナは「様々なカテゴリーで膨大な経験を積んできた」グロージャンとの契約は、「我々のGT3プログラムに大きな価値を与えてくれるが、より重要なのはLMDh車両の開発だ」と語っている。
スポーツカーレースの経験値という点では、グロージャンは2010年にマテック・フォード『GT1』でFIA GT1世界選手権とル・マン24時間レースに参戦。開幕戦アブダビと第3戦チェコで勝利を飾っている。
LMDh車両での耐久参戦の事前準備として、グロージャンは北米で再びGTレースに参加することとなるが、「ウラカンでの経験は、アメリカでの耐久レースが何たるかを理解し、経験を積むために役立つだろう」として、次のように続けていた。
「ル・マンやスパは知っているけど、デイトナやセブリング、プチ・ル・マンは知らない。こうしてスタートし、チームやチームメイトとの関係を築くことが重要になる」
なお、名称が明かされていないランボルギーニのLMDh車両は、来春のシェイクダウンを予定している。
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