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クビサ、F1で唯一勝利を挙げた2008年を回顧「チャンピオンを狙えたはず」

ロバート・クビサは、BMWがマシン開発をシーズン半ばで中止した2008年は、F1チャンピオンを狙えたはずだと、未だに後悔していると語った。

Robert Kubica, BMW Sauber F1.08 celebrates his maiden victory

Robert Kubica, BMW Sauber F1.08 celebrates his maiden victory

LAT Images

 ロバート・クビサは、F1初優勝を飾った2008年はチャンピオンを狙えたはずだと今も後悔していると明かした。

 当時BMWザウバーに所属していたクビサは、2008年のシーズン序盤から表彰台争いを展開。第7戦カナダGPで優勝を飾り、初めてドライバーズランキングのトップに立った。シーズン折り返しを迎えた時点でも、ランキング首位から2ポイント差と、フェラーリやマクラーレンを相手にチャンピオン争いを繰り広げた。

 しかしBMWはシーズン中盤から、KERS(運動エネルギー回生システム)が導入されるなどレギュレーションが大きく変更される2009年のマシン開発にシフトすることを決断。一方でフェラーリやマクラーレンは2008年マシンのアップグレードを続けたため、BMWザウバーのパフォーマンスは相対的に下がっていった。

 シーズン後半も3度表彰台を獲得したクビサだったが、この年のチャンピオンとなったルイス・ハミルトン(当時マクラーレン)とは23ポイント差のランキング4位でシーズンを終えた。

 さらに2009年のBMWザウバーは競争力がなく、シーズン前半でKERSの開発を中止。BMWは7月末の段階で、この年限りでF1から撤退すると発表した。

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 クビサは、2008年にマシン開発を中止したのは間違いだと考えており、今もその考えは変わっていないという。

「僕は12年前とまったく同じ見解を持っている。僕がチャンピオンシップを戦う唯一のチャンスかもしれないと感じていたんだ」

 クビサはGPレーシングにそう語った。

「僕たちは最速のマシンは持っていなかった。それは事実だ。通常は、最速のマシンが優勝するが、常にそうなるとは限らない」

「他人のミスやシーズン序盤に良い仕事をするなど、どんな理由であれ、最速のマシンがないのに僕たちはチャンピオンシップをリードしていたんだ」

「チャンスを活用する必要がある。人生で2度目のチャンスがあるかは分からないからだ。10年経って、僕は一緒に働いたメカニック数人とあったけど、彼らも全く同じ見解だった。そして彼らもそれを後悔していた。結局、僕たちには2度目のチャンスはなかったんだ」

 クビサは数字上、2位フィニッシュを果たした日本GPまでチャンピオンの可能性を残していた。2レースを残して希望は絶たれたが、この年タイトルを争ったハミルトンとフェリペ・マッサ(フェラーリ)にミスやトラブルも多く、クビサとBMWは十分タイトルを争えたのだ。

「誰もシーズンを支配していなかった。フェラーリとマクラーレンはいくつかのトラックで他のチームよりも強かったけど、技術的な問題やミスを犯したりしていた。それが僕がマシンが最速ではないのにチャンピオンシップをリードし、長い間戦いにとどまれた理由だ」

「富士の予選でチームメイトのニック(ハイドフェルド)が16番手だったのに、僕が6番手だったことを覚えている。パフォーマンスは高くなかった。でも1周目をリードして、2位でフィニッシュした。その3ヵ月前にテストしていたパーツをつけていれば、レースに勝てたと思う」

「僕はまだそれについて後悔しているが、僕はそうしたポジションにいられたことを幸運だとも感じている。なぜなら、そのようなチャンスを得たことのない才能あるドライバーもたくさんいるからだ」

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