メルセデス、テスト初日の走行距離はレッドブルの約3分の1「プログラムはかなり遅れている」
メルセデスは、バーレーンで行なわれたF1プレシーズンテスト初日を終え、テストプログラムが「かなり遅れている」ことを明かした。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
2021年のF1プレシーズンテストは3月12日にバーレーン・インターナショナル・サーキットでスタート。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが総合トップタイムと最多周回を記録した一方で、王者メルセデスはトラブルにより厳しい1日となり、最も走行距離の少ないチームとなってしまった。
午前の走行はバルテリ・ボッタスが担当したが、インスタレーションラップでギヤシフトに問題があることが発覚。ギヤボックスの交換を余儀なくされ、多くの走行時間を失った。結果的にボッタスはわずか6周の走行にとどまった。
午後からはチームメイトのルイス・ハミルトンがマシンに乗り込んだが、昼休み中に作業をしていたこともあり、セッション開始1時間後にようやくコースイン。その後もバランスの問題が発覚するなど、思うようにプログラムを進めることができなかった。
結果的にハミルトンは総合10番手、ボッタスは総合14番手タイムでテスト初日を終えたが、2台合計の周回数はわずか48周……周回数トップのレッドブルはその3倍近い139周を走破したことを考えると、かなり出遅れた感がある。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターであるアンドリュー・ショブリンは「今日はシーズンのスタートとしては良くない1日だった」と語り、こう続けた。
「午前中はギヤボックスのトラブルでほとんどの時間を失ってしまった。我々はランチタイムに多くの作業を行なっていたため、ルイスと行なう午後のセッションに参加するのが遅れてしまった」
「走り出してみると、今度はマシンのバランスが適切な領域にないことが明らかとなった。いくつか進展があった一方で、マシンのパフォーマンスには満足していないし、やるべきことがあるのもハッキリしている」
「我々はテストプログラムの面でかなり遅れているし、スピードとバランスを見出す必要がある。しかしまだ2日残っているので、取り返すチャンスはいくらでもある」
昨年度王者であるハミルトンも、テスト初日が「クリーンな1日ではなかった」と認めたが、それをポジティブに捉えようとしている。
「こういう事は僕たちを試すために起こったんだ」
ハミルトンはそう語る。
「誰もがここに来るまでに懸命に働いてきた。僕たちは午前中にとても不運なことがあり、コース上で走る時間を失ってしまったけど、チームはそれを一生懸命理解しようとしていた」
「ポジティブに捉えるほかないと思う。2007年にはテストで10日間もマシンに乗ることができたけど、それは年々少なくなっている」
「僕たちは最初のレースまでに1日半しか乗れない。タイヤも空力も変わるので簡単ではないけど、それは誰にとっても同じだ」
「このチームでの9年の経験が、ベストを尽くすことに繋がればと思っている」
ハミルトンが走行を担当した初日午後のセッションは砂嵐に見舞われ、路面状況が非常に悪くなっていた。全てのドライバーがグリップ不足に悩まされ、ハミルトンも何度もコースオフを喫していた。
「これまで何年もこのサーキットを走っているけど、砂嵐を見た事はなかったよ」とハミルトン。
「砂が雨のように動いていた。砂がタイヤにつくと寿命の面でも良くないし、安定してロングランを行なうことが難しくなる」
「1周だけならどうにかなるんだけど、データを取るには多くの周回を重ねる必要があるんだ」
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