ラスト2戦でのドライバー交代に複雑な心境の平川「最後までニックと一緒に戦いたかった」
2020年のスーパーGT第7戦もてぎ。このレースから急きょ山下健太と組むことになった#37 KeePer TOM’S GR Supraの平川亮は、複雑な心境であることを明かした。
写真:: Masahide Kamio
スーパーGTのGT500クラスでランキング2位につけている#37 KeePer TOM’S GR Supraの平川亮は、フォーミュラE参戦準備のため今季ラスト2戦を欠場することになったニック・キャシディについて言及し、できれば最後まで一緒に戦いたかったと語った。
今季もキャシディと組んで37号車をドライブしてきた平川。開幕戦で優勝を飾るなどここまで安定した活躍をみせ、第6戦を終了した時点でランキング2番手につけている。ただ、ライバルとのポイント差は非常に接近した激戦状態で、シーズン終盤戦に臨む。
今回のレースはウエイトハンデも半減(1ポイントあたり1kg)されるため、ライバルとの差も少なくなった。そのため平川は、実質的に開幕戦のような感覚で臨めると語った。
「感覚としては開幕戦に近いような状況だと思います。今回はウエイトが半分になりますが、みんな(積んでいるウエイトが)似たようなところにいるので、実質的にノーウエイトに近いような状態……ようやくウエイトハンデを背負う辛さから解放された感じです」
「前回の鈴鹿では燃料リストリクターの制限が3ステージ目に入ってかなり厳しかったですけど、今回は制限なくレースができるということは楽しみです。うまくいけば優勝できると思っています。残り2戦の両方で優勝するというのが目標ですね」
ただ第7戦の直前になって、37号車には大きな変更事項が発生した。これまで共に戦ってきたニック・キャシディが、来季からフル参戦を予定しているフォーミュラEのテスト参加など、準備の都合でスーパーGTラスト2戦に出場できなくなってしまったのだ。
平川とキャシディは2017年からコンビを組み、その初年度にはシリーズチャンピオンを獲得。その後も毎年のようにチャンピオン争いに絡む活躍を見せ、今季もライバルからかなり警戒されている存在だ。
「4シーズンずっとニックとやってきたのに、今シーズン終盤は一緒に戦うことができなくて、残念な思いです。ちょっと複雑な気持ちではあります。それでもプロのドライバーとして、トヨタのドライバーとして、しっかり仕事をやりたいなと思っています。代役の山下選手も素晴らしいドライバーですから、何も心配していないです。すぐに乗りこなすと思います」
そう語った平川だが、キャシディと最終戦まできっちりと戦いたかったという想いが本音としてある様子で、キャシディの分もチャンピオン獲得のために頑張らなければいけないと、気を引き締めた。
「ニックとはさっきも連絡をとって、セッティングのこととか色々と話をしました。きっと……彼も乗りたかったはずです。ただ、彼も新しいことにチャレンジするので両立は難しいと思うので、仕方ないと言えば仕方ないです。この間の鈴鹿では最後あのような形(ピットストップ時に他車に追突し、その時に負ったダメージの影響で最終的にリタイア)で終わってしまって、僕もすごく残念というか悲しかったです。欲を言えば最後まで一緒にやりたかったなという想いはあります」
「残り2戦、ニックは乗らないですけど一緒に戦っているつもりで、(山下を含め)3人で戦いたいなと思います」
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