プジョー9X8、ギヤボックスをアップデート。電気式から油圧式のアクチュエーターに変更で信頼性向上目指す
プジョーは、LMH車両9X8に新しく導入されたギヤボックスが信頼性の向上に寄与すると自信を持っている。
プジョーはFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦ポルティマオ6時間レースに向けて、新しいギヤボックスを導入。開幕戦で見舞われたトラブルの解決に自信を持っている。
昨シーズン途中にWECデビューを果たしたプジョーのLMH車両『9X8』。しかし今季のWEC開幕戦セブリングで、レース序盤に2台ともギヤボックス関連のトラブルに見舞われてしまった。
今回導入された新しいギヤシフトシステムは、ポールリカールで行なわれたル・マン24時間を想定した耐久シミュレーションで、すでに第2戦ポルティマオ以上の走行距離を走破しているという。
プジョー・スポールのテクニカルディレクターであるオリビエ・ジャンソニーは、「以前のシステムよりも、すでに信頼性が高い」と説明した。
「我々はこのシステムにハッピーだし、走行距離にも満足している」
「こう言ってはなんだが、ここ(ポルティマオ)で走るよりも多くの走行距離をカバーしたんだ。しかしそれはあくまでテストに過ぎない」
「ここでトラブルに見舞われないことを願うが、より良いシステムであることは間違いない」
新しいギヤボックスは、電気式だったアクチュエーターが油圧式に変更されている。ジャンソニーは、昨年の段階からギヤボックスの開発が進められていたと明かした。
「バーレーン(11月のシーズンファイナル)の前に何かをしなければならないことが明らかになり始めたんだ」と彼は説明した。
「それはかなり根本的な修正であり、我々のクルマにおける大きな変化だったんだ。このデザインを実現するために、かなり長い時間を要した」
ジャンソニーは、2011年以来となるル・マン復帰に向け、プジョーが重視しているのは9X8の信頼性であると強調した。
「クルマが問題なく長い距離を走れるようにすること、そしてその中でパフォーマンスが発揮できるようにすること、この順番で行なわなければならない」
「信頼性の問題がなければ、よ多くの時間をテストに費やし、パフォーマンスを追求できるだろうし、パフォーマンスもより上がっていくはずだ」
しかし、ジャンソニーは、プジョーにはまだ24時間を問題なく走り抜けることのできる信頼性の高いマシンが存在しないことを認めている。
「我々にはまだ弱点があることは分かっているし、まだ見つかっておらず、顕在化していない問題があるだろうということも分かっている」
「完全な”防弾性”はまだ手に入れるまでに至っていないんだ」
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