WECトヨタ、ル・マン24時間に向けて最後の耐久テストを”弾丸”実施。セブリングに居残るタフな日程に
WEC開幕戦セブリングを見事なワンツーフィニッシュで終えたトヨタは、ル・マン24時間レースに向けた事前テストプログラムをセブリングで実施する。
写真:: JEP / Motorsport Images
FIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦でワンツーフィニッシュを飾ったTOYOYA GAZOO Racingは、ル・マン24時間レースに向けて3日間の耐久シミュレーションをセブリングで実施する。
このテストは当初、ポルトガル・ポルティマオのアルガルヴェ・サーキットで4月上旬に実施予定だったものだ。しかし、チームがテストの予約を入れた後で、今季のWEC第2戦(4月16日決勝)としてアルガルヴェでのレース開催が決定した。
レギュレーション上、WEC開催サーキットでのテストはレースの30日前から禁止となるため、アルガルヴェでのテストが実施できなくなってしまったのだ。そのため、開幕戦およびIMSAのセブリング12時間レースが終わった20日(月)から3日間、テストを実施することになったのだ。
トヨタのWECテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、次のように語った。
「我々は今年、ほとんどテストをしていない。3度目のテストを実施する必要があったのだが、問題は(第2戦)ポルティマオがカレンダーに組み込まれた日程でテストが予定されていたことだ」
「唯一の解決策は、開幕戦の後でセブリングでテストを行なうことだったが、それはチームにとって非常にタフだ」
このテストは、セブリングでの開幕戦に使われたGR010ハイブリッドではなく、トヨタのテスト&開発車両を使って実施される。また、夜間走行は行なわれない。
ドライバーには7号車および8号車のレースドライバー6名全員が参加する他、今季リザーブドライバーを務める中嶋一貴も出席する予定になっているという。
トヨタは今季に向けてアップデートされたGR010ハイブリッドを、ヨーロッパで2度耐久テストしているが、レギュレーションで許されているテスト制限には全く達していない。
テスト規定では、フェラーリやポルシェ、キャデラック、ヴァンウォールといった新規参入組が最大20日間、WECに継続参戦しているトヨタは12日間にテストが制限されている。
しかしバセロンは予算の関係で、テスト日数を全て使うことはないとすでに認めている。セブリングでのテストを終えた後は、テスト日数にはカウントされないスパでのル・マン前のシェイクダウンとル・マンの前週に実施される公式テストを除いて、テストを行なう予定はないようだ。
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