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F1メカ解説|レッドブル、空力効率向上と軽量化実現へ……オーストラリアで”はじめの一歩”を踏み出した?

レッドブルはフェラーリとの差を縮めるため、空力効率の向上と軽量化の両方を同時に実現させようと考えている。レッドブル以外のチームも、パフォーマンス向上を目指し、オーストラリアGPにアップデートパーツを投入した。

Red Bull RB18 front wing endplate comparison

写真:: Giorgio Piola

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

 レッドブルは、今季のF1開幕から高いパフォーマンスを発揮しているフェラーリとの差を埋め、戦いを有利に進めるべく、空力効率の向上と軽量化の実現を目指している。その第一歩となるアップデートが、実はオーストラリアGPの際に投入されていた。

 レッドブルの2022年仕様マシンRB18は、グリッド上でも最も重いマシンのひとつであると言われている。それが、パフォーマンスの足枷になっているのは言うまでもない。

 ただ当然レッドブルとしてもそれに甘んじているわけではなく、今後数レースのうちに多数のアップデートを施し、軽量化されたコンポーネントを投入すると考えられている。

 この先鋒としてレッドブルは、オーストラリアGPに小さなアップデートを投入していた。FIAが発表した公式解説によれば、レッドブルが登場させた新しいフロントウイングは、空力面での変更と、軽量化に向けた調整が含まれており、アッセンブリー全体の体積と重量を削減していたという。

 分かりやすいのは、フロントウイング翼端板に加えられた変更である。従来のモノは、角が角ばった、台形に近い形状だった。しかし新しいモノは前端から上端にかけて緩やかな曲線を描いており、面積が小さくなっているように見える。僅かながらこれである程度は軽量化することができるだろう。

 また、側面に取り付けられたストレーキはより後方に移動され、形状もシンプルなモノからS字を描く複雑な形状のモノになった。これにより後端の角度が、従来のモノよりも緩くなっている。

 今シーズンは、フロントウイングの翼端板の形状が大きく制限されている。そのため、アウトウォッシュ(車体の横方向に空気を逃すように流すこと)のコントロールにも苦労しているはずだ。

 今回の翼端板のストレーキの変更は、このアウトウォッシュのコントロールとも関連しているだろう。

 ただこのS字型のストレーキは、レッドブルが初めて投入したわけではない。アルピーヌとアルファロメオも、実は同様のデザインを採用している。

■マクラーレンのリヤブレーキウイングレット

McLaren MCL36 rear brake winglet comparison

McLaren MCL36 rear brake winglet comparison

Photo by: Uncredited

 マクラーレンは、アップデートされたリヤブレーキのウイングレットをオーストラリアに持ち込んでいた。このウイングレットには翼端板と言えるような部分が存在するが、マクラーレンはこれを大型化してきたのだ。

 写真の左側が、今回投入されたウイングレット。写真左側のモノが従来仕様だが、点線の部分までウイングレットの翼端部分が拡大しているわけだ。

 このパーツは、当該域の気流を分割させるだけでなく、タイヤやディフューザーの後で発生している気流が乱れた部分に影響を及ぼしているはずであり、非常に重要なパーツであると言える。

■アルピーヌのフロアフェンス

Alpine A522 outer floor strake comparison

Alpine A522 outer floor strake comparison

Photo by: Uncredited

 アルピーヌは、オーストラリアGPのフリー走行で、フロア外側のフェンスのアップデート版を試した。しかし、予選や決勝では使わなかったようだ。

 フロア外側のフェンスに変更を施すことで、アルピーヌはパフォーマンスを最適化しようとしている。実際にここまで、テストやグランプリウィークを活用し、複数のデザインを検証している。

 この処理は、フロアの端の形状を変更するというだけではない。フロアの下にも、変更が及んでいることは間違いないだろう。

 今回テストされたものは、以前に比べてフェンスの後端が急激に落とし込まれるようになった(写真の点線の差を参照のこと。上が従来仕様で、下がオーストラリアGP仕様)だけでなく、その後方には赤い矢印で示した膨らみが存在していた。おそらくこの形状に合わせるように、フロア下にも空気の”溜まり”のような部分が設けられているものと思われる。

 昨年まではこの位置に、実に複雑にデザインされたバージボードが存在していた。このバージボードにより、フロア下に効率的に空気を引き込もうとしていたわけである。しかし今年の場合も、バージボードの使用は禁止されているものの、パフォーマンスを引き上げる上での重要なエリアだということは変わらないはずだ。

■アストンマーチンのリヤウイング

Aston Martin AMR22 rear wing comparison

Aston Martin AMR22 rear wing comparison

Photo by: Uncredited

 アストンマーチンは開幕3戦で、ダウンフォースと空気抵抗の最適なバランスを模索するため、複数種類のリヤウイングを持ち込んだ。

 開幕戦バーレーンGPでは、メインプレーンの両端下側が持ち上げられたスプーン形状、第2戦サウジアラビアGPでは高速区間が多いことに対処すべく、両端の持ち上げ方がより極端なローダウンフォース仕様となっていた。

 しかしオーストラリアGPに持ち込まれたものは、メインプレーンが直線的な、よりシンプルな形状なものとなった。

 ただこのように形状を大きく変えることにより、特にメインプレーンと翼端板の接続部分の曲線にも大きな違いを生むことになり、当該箇所で発生する気流の渦にも大きな違いが出るということになるはずだ。

 
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