ド・ヴィリエール、2度目の事故後“立ち去り”で5時間ペナルティの裁定。相手方には謝罪、バイクの弁償を約束
ジニエル・ド・ヴィリエールは、ダカール・ラリー2022での2件の接触事故で5分ペナルティと5時間ペナルティを受け、優勝戦線から脱落した。
2009年のダカール・ラリー覇者であるTOYOTA GAZOO Racingのジニエル・ド・ヴィリエールは、ダカール・ラリー2022のステージ1、ステージ2でバイクライダーとの接触事故を起こし、それぞれペナルティを科されてしまった。
前者に関してド・ヴィリエールは、トライアルセクションでセズール・ズマランと接触した後、救助のために停止せず立ち去ったため、5分のペナルティとなった。しかし後者のペナルティはそれよりもかなり重いものとなってしまった。
ド・ヴィリエールはステージ2で、モロッコ人ライダーのモハメドサイド・アラウド・アリと接近。彼はライダーを避けることはできたものの、KTMのバイクに乗り上げるような格好となってしまい、バイクを使用不可能な状態にして走り去ってしまった。
これに関してド・ヴィリエールは、声明の中で次のように説明している。
「センチネル(車両間コミュニケーションシステム)から警告が聞こえることはなかった。信号を受信していることは間違いない。問題なのは、そのボタンがコ・ドライバー側にあることだ。特定の区間では、コ・ドライバーの足があちこちに動くため、簡単かつ偶然にボタンに触ってしまう」
「僕たちが砂丘を乗り越えた時、ライダーが見えたので、彼を傷つけないように避けた」
「砂丘を越えた後、ライダーに怪我がないか確認するために後ろを振り返った。着地した時にバイクに当たったような感覚はなかったので、そのセクションを走り続けた」
「このような事故を起こしてしまい、非常に恥ずかしい限りだ。このインシデントに関して本当に申し訳なく思う。バイクの修理代に関しても、こちらで弁償したい」
ド・ヴィリエールはライダーのアリに対し、破壊したバイクの交換費用と2023年ダカール・ラリーの登録費用を支払うことで合意した。しかしFIAのスチュワードは、ド・ヴィリエールが「安全でない」行為を働いたとして、国際スポーティングコード12条2.1項に基づいて彼に5時間のタイムペナルティを科した。
ステージ4を終え、チームメイトで総合トップのナッサー・アル-アティヤから49分18秒差の総合4番手につけていたド・ヴィリエールだが、このペナルティによって優勝戦線から完全に脱落してしまった。
公式通知には、今回のインシデントについてこう記されている。
「センチネルはドライバーの安全、そしてダカール・ラリーに参加する全ての競技者の安全のために不可欠なものだ。安全性はFIAが最も重要視する部分のひとつであり、FIAはドライバーたちの安全を守るために最善を尽くす」
「自分自身、そして他者を危険に晒さないために、センチネルの信号に反応することはクルーの義務である。スチュワードは、当該クルーの行為をレギュレーション違反とみなした。ド・ヴィリエールは自らライダーと連絡を取り、謝罪し、生じた損害の補償をするとしているため、スチュワードはタイムペナルティが必要かつ適切な裁定だと考えている」
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