ペナルティ、ナンで?? スペインGPで転倒クアルタラロ、説明あやふやな裁定に納得できず
ヤマハのファビオ・クアルタラロはMotoGPスペインGP決勝で自身に科されたペナルティについて、納得がいっていない様子だ。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第4戦スペインGPの決勝で、ヤマハのファビオ・クアルタラロはロングラップペナルティを科されたが、彼はこの裁定に納得していない。
クアルタラロがペナルティを受ける原因となったのは、レース1周目のターン2で発生したクラッシュだ。クアルタラロは転倒し、ミゲル・オリベイラ(RNF)を巻き込む形となってしまったのだ。なおこのクラッシュでオリベイラは右肩を脱臼してしまったため、再スタートには参加できなかった。
赤旗の原因にもなったこの転倒は審議対象となり、スチュワードは無責任なライディングがあったと判断。リスタート後のレースでクアルタラロにロングラップペナルティを科した。
ただクアルタラロは、今回のインシデントでペナルティが科されたことに納得していない。レース後、彼はメディアに対して次のように語った。
「驚いたよ。何故なのか分からないんだ。マイオ(メレガリ/ヤマハチームマネージャー)がレースディレクションのところへ説明を求めに行ったんだけど、明確な説明は無かった」
「僕ら側からすると、何も変なことは無かったと思うし、僕は明らかにペナルティには値しないと思う。でも、終わったことだ。2回も走らされたけどね」
「彼らはあの状況の中で急かされていたと思う。だけど確信が持てていないところで『君はペナルティだ』と言うのは難しいし、レース後でも、あれがペナルティだったとは完全に納得はできないよ」
Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
なおクアルタラロはロングラップペナルティを消化する際、わずかにアウト側のラインをはみ出す場面があった。その結果、適切に消化されなかったと判断されもう一度ロングラップペナルティを行なわなければならず、クアルタラロにとっては厳しいレースとなった。
今シーズン、MotoGPのペナルティの裁定に関しては、開幕戦でのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)とオリベイラのインシデントをきっかけに話題となってきた。
スペインGPではクアルタラロの件以外にも、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)がジャック・ミラー(KTM)をやや強引にオーバーテイクした際、1ポジションダウンが指示されるシーンがあった。しかしその直後、ミラーがホルヘ・マルティン(プラマック)に同じようなオーバーテイクを行なった際にはペナルティは科されなかった。
判断のブレに苦言も呈される中、スチュワードは次戦フランスGPでライダー側と意思決定に関する説明の場を持つことを決定している。
なおクアルタラロは転倒そのものに関して、マルコ・ベッツェッキ(VR46)とオリベイラの間を走っている状態であったため、接触を避けることはできなかったと説明している。
「ベッツェッキが前にいて、僕が真ん中にいた。避ける方法は他に存在しなかったんだ」
「このクラッシュは避けられなかった。ブレーキをかけ、減速しようとしていただけでも接触してしまった。最初に誰にぶつかったかはわからないけど、ミゲルのバイクと僕のマシンのクラッチレバーがぶつかり、ベッツェッキにもぶつかった。他にできることはなかったし、クラッシュは避けられなかった」
クアルタラロとの接触があったベッツェッキも、彼が何か間違ったことをしていたわけではないと語っている。
「ちょっと避けるのも難しい状況だったね。結局のところ、僕とミゲルの間にいた彼にできるのは、少し早くブレーキをかけることだけだった。僕の見ていた部分ではね。ただ、僕もしっかり見る余裕はなかった」
「だから少し早くブレーキングをしていれば避けられたかもしれないけど、スペースがそもそもあまりなかった。だから、これは起こりうるミスなんだ。ファビオについてはそれくらいだよ」
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