F1 イタリアGP
F1メカ解説|レッドブルが”超高速”モンツァの空力トレンドに逆らっても、イタリアGPを制することができた理由
超高速サーキットであるモンツァ。レッドブルはこのサーキットで行なわれたイタリアGPに、トレンドに反して大きなリヤウイングを搭載したマシンで挑んだ。そして勝利……その理由とは?
Matt Somerfield Giorgio Piola
編集: 2022/10/07 10:21
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
Analysis provided by Giorgio Piola
F1イタリアGPの舞台であるモンツァ・サーキットは、現在のF1カレンダー屈指の超高速サーキットとも言える。そのため各チームは、ダウンフォースと空気抵抗を極力減らした空力パッケージを持ち込むのが常である。
しかしレッドブルはこの恒例に反し、比較的大きなリヤウイングでイタリアGPに挑んだ。当初は高速コースには不適当なのではないかとも考えられていたが、終わって見ればマックス・フェルスタッペンは、グリッド降格ペナルティを受けながらも完勝することになった。
Red Bull Racing RB18 beam wing comparison
Photo by: Giorgio Piola
レッドブルがイタリアGPで使ったリヤウイングは、アゼルバイジャンGPやベルギーGPでも使用されたもの。これらふたつのレース同様、レッドブルは2枚あるビームウイングも1枚外し、空気抵抗を削ってきた。
セルジオ・ペレスは、テストの一環として、後端部が削り取られ、全体的に薄くなったフラップを使うシーンもあった(メイン写真)。しかし2021年にもチームが悩まされたように、DRSを開いた際にフラップが異常振動してしまうトラブルが発生したため、この薄いフラップはすぐに使われなくなった。
結局レッドブルのリヤウイングは、他のチームのそれと比べれば巨大なモノであり、直線スピードを犠牲にすることになると思われた。しかしそんな懸念も杞憂に終わる。レッドブルは他よりも大きなリヤウイングを使っても、これまでのシーズン同様十分なまでの最高速を発揮したのだ。しかもダウンフォースをつけたことでマシンが路面にしっかりと押さえつけられ、大きなトラクションを確保……コーナー立ち上がりのパフォーマンスに繋がり、この部分でタイムを稼ぐことができた。
またチームは、2台揃ってパワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティを受けることが決まっていたため、予選でのパフォーマンスよりも決勝パフォーマンス重視のセッティングを施した。これも優勝のためには大きかったと言えよう。
より大きなダウンフォースを発生するリヤウイングで走るということは、タイヤが横滑りすることを防ぎ、デグラデーション(タイヤの性能劣化)を小さくするということにも繋がる。その結果、最初のスティントを引き伸ばすことができた。また、DRSを開いた時の効果も、薄いリヤウイングを使うライバルよりも大きいということになった。そのため結果的には、予選でも力強いパフォーマンスを発揮することになったのだ。
Read Also:
- モンツァで敗れたフェラーリ、2ストップ戦略自体は正しかった?「我々が速かっただけ」とレッドブル代表
- ガスリー、マクラーレンのリヤウイングの”悪夢”に悩まされる? 「でもリカルドのディフェンスはクリーンだった」
- ハミルトン「今年勝つには運がないとね」レッドブル&フェルスタッペンが”倒せない存在”と諦めムード
- ハースF1に強力助っ人合流。かつてはライコネンも担当……ベテランエンジニアが次戦からマグヌッセン陣営に
- レッドブル代表、F1イタリアGPの”セーフティカー先導フィニッシュ” に不満「FIAは赤旗を出すべきだった」








あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ピアストリ問題で沈黙を保ったマクラーレンCEO「”実況”していたアルピーヌ代表が少し愚かに見える」
次の記事 アルピーヌF1、次戦シンガポールに新フロア投入。鈴鹿でも使用予定「ダウンフォースの面で”ものすごい”前進になるはず」
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Matt Somerfield

F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す
F1
F1 2024/12/24
F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す

F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証
F1
F1 2024/12/17
F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証

F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?
F1
F1 2024/12/15
F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?
最新ニュース

マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
2 時間前
マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる

ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える
F1
F1 F1
シンガポールGP
12 時間前
ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える

”阿吽の呼吸”で無線トラブルも乗り越えた絆。フェルスタッペン次期エンジニアに期待される能力とは
F1
F1 F1
シンガポールGP
14 時間前
”阿吽の呼吸”で無線トラブルも乗り越えた絆。フェルスタッペン次期エンジニアに期待される能力とは

ドゥカティ、激戦タイトル争いを勝ち抜く覚悟。アプリリアの”陣営一丸”チームオーダー発令を警戒「私でもそうするだろう」
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
15 時間前
ドゥカティ、激戦タイトル争いを勝ち抜く覚悟。アプリリアの”陣営一丸”チームオーダー発令を警戒「私でもそうするだろう」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録