ラティフィ、シート喪失が決まった後もフラストレーション軽減されず「残留できるかどうかに関係なく、うまく戦いたかったんだけど……」

今季限りでウイリアムズを離脱し、来季のF1シートを逃すことになったニコラス・ラティフィは、離脱が決まって「失うモノが何もない」状態になっても、フラストレーションは変わらなかったと語る。

Nicholas Latifi, Williams FW44

 ニコラス・ラティフィは今季限りでウイリアムズのシートを失ない、来季のF1のシートを手にすることができなかった。ウイリアムズから離れることが決まった後、ラティフィは失うモノがない状態で2022年シーズンの終盤を戦うことになったわけだが、それでもずっと感じていたフラストレーションが解消されることはなかったという。

 ウイリアムズは9月の段階で、今季限りでラティフィとの契約を結ばないことを決定した。後任には、今季FIA F2でランキング4位に入り、スーパーライセンスの発給条件を満たしたローガン・サージェントが加入することになる。

 ラティフィは2020年にウイリアムズからF1デビューし、3シーズンを同チームで過ごした。この間の合計獲得ポイント数は9。しかし今季は、新たにチームメイトとなったアレクサンダー・アルボンに終始差をつけられ、日本GPの9位が唯一の入賞。しかもシーズン終盤の4戦では、16位以上でフィニッシュすることができなかった。

 ラティフィはシートを失うということが決まった後も、フラストレーションが軽減されることはなかったと語った。

「物事がうまくいかず、そしてシートを争っている時には、余計な感情があるものだ」

 そうラティフィは語った。

「しかし同時に、シートを失うことが分かっていても、フラストレーションや失望を感じた。残留できるかどうかに関係なく、僕はうまく戦いたかった。全ての予選やレースでできる限りのことをして、シーズンを終わらせたかった」

「来季のことが分かっていたからといって、問題がなかったというわけではない。ある意味では失うモノは何もなかったけど、それでもここ6戦で多くのフラストレーションや失望を感じていた」

 ラティフィはシーズン序盤、ウイリアムズの今季マシンに適応するのに苦労した。シーズン中盤には上向いたものの、状況が劇的に改善するには至らなかった。

 ラティフィはF1で走った3年間を振り返り、次のように語った。

「多くのドライバーは、1レースを走るだけでも死ぬほど苦しむはずだ。でも、僕はF1で3シーズン走った」

 そうラティフィは語った。

「確かに大変だった。もっと多くのことを達成したかったという気持ちを持ったまま、ここを去ることになる。もっとチームに残りたかったし、自分自身をもっと成長させたいと思った。このチームと共に、改善していきたいと思っていたんだ」

「でもうまくいかなかった。かなり前のレースから、ここに残れないことは分かっていた。次の段階に集中する時が来たんだ」

 ラティフィは来年の計画をまだ最終的に決定していないが、インディカーあるいはスポーツカーレースに参戦するのではないかと見られている。

 
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