FEベルリン・レース5:日産・e.ダムス今季初勝利。ローランドが完勝でランキング2番手に
フォーミュラE第10戦ベルリンePrixが行なわれ、日産・e.ダムスのオリバー・ローランドがキャリア初優勝を挙げた。


2019-2020フォーミュラEの“ベルリン6連戦”の5レース目、第10戦ベルリンePrixがドイツのテンペルホーフ空港跡地で行なわれた。優勝したのはオリバー・ローランド(日産・e.ダムス)で、自身初優勝を挙げると共に、日産・e.ダムスに今季初優勝をもたらした。
ベルリンのテンペルホーフ空港跡地で6レースを開催して締めくくるという異例のシーズンとなった2019-2020シーズンのフォーミュラE。第6・7戦では時計回りのレイアウトが採用され、第8・9戦は同じレイアウトを反時計回りで走るという形となったが、今回の第10戦、そして最終戦は、これまでの4戦よりもコーナー数が増えたよりテクニカルなレイアウトを反時計回りで走るというフォーマットが使われた。
レースはポールポジションスタートのローランドを、ロビン・フラインス(ヴァージン)が追いかけるという展開。フラインスは先手を打ってローランドよりも先にアタックモードを発動するが、ローランドは首位を譲ることなく、そのままトップチェッカー。フォーミュラEフル参戦2年目で初めての優勝となった。また、日産・e.ダムスにとっても昨年のニューヨークePrix以来の勝利となった。
そして3位争いは最後の最後まで白熱した。アンドレ・ロッテラー(ポルシェ)とレネ・ラスト(アウディ)が激しく順位を争う中、ロッテラーが3番手でファイナルラップに。両者はサイドバイサイドの状態で複数回接触しながらターン15のヘアピンに向かったが、イン側をとっていたラストに軍配が上がり、3位表彰台を手にした。DTM王者で今季途中からフォーミュラEデビューを果たしたラストにとっては初表彰台となったが、インをこじ開けるような動きは審議の対象となっている。
5位以下はアレックス・リン(マヒンドラ)、ニール・ジャニ(ポルシェ)、ミッチ・エバンス(ジャガー)、エドアルド・モルタラ(ベンチュリ)、ストフェル・バンドーン(メルセデス)、セバスチャン・ブエミ(日産・e.ダムス)となった。
また、今季圧倒的な強さを見せているDSテチータ勢にとっては苦しいレースとなった。前戦ではワンツーフィニッシュを飾った彼らだが、今回の予選ではアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ、ジャン-エリック・ベルニュ共に時間切れでタイムを計測できず、グリッド後方に沈んだ。レースでは追い上げを狙うも叶わず、開幕戦以来の2台ノーポイントとなった。なお、ダ・コスタは既にランキング2番手以下に大差をつけてチャンピオン獲得を決めているが、ベルニュは今回の無得点が響き、ランキング2番手の座をローランドに奪われてしまった。
今季のフォーミュラEも、残すところあと1戦。最終戦は今回と同じコースレイアウトで、8月13日(木)19時03分(日本時間26時03分)からスタートする。
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順位 | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | |
|
36 | 47'28.880 | 113.1 | 28 | ||
2 | |
|
36 | 47'30.783 | 1.903 | 1.903 | 113.1 | 18 |
3 | |
|
36 | 47'36.370 | 7.490 | 5.587 | 112.8 | 16 |
4 | |
|
36 | 47'36.743 | 7.863 | 0.373 | 112.8 | 12 |
5 | |
|
36 | 47'40.321 | 11.441 | 3.578 | 112.7 | 10 |
6 | |
|
36 | 47'41.802 | 12.922 | 1.481 | 112.6 | 8 |
7 | |
|
36 | 47'42.986 | 14.106 | 1.184 | 112.6 | 6 |
8 | |
|
36 | 47'46.014 | 17.134 | 3.028 | 112.5 | 4 |
9 | |
|
36 | 47'47.829 | 18.949 | 1.815 | 112.4 | 2 |
10 | |
|
36 | 47'48.611 | 19.731 | 0.782 | 112.4 | 1 |
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