ハンコック、グリップ不足で批判殺到も来季フォーミュラEへ”同じタイヤ”を供給。韓国工場が大規模火災も供給に問題なし
ハンコックのフォーミュラE用タイヤにはドライバーからグリップに関する批判が相次いでいるものの、メーカーは2024年シーズンも同じタイヤを投入することを認めた。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
フォーミュラEのハンコック製タイヤにはドライバーからグリップに関する批判が挙がっているものの、2024年も変わらず同じタイヤが供給されるようだ。
2014年のシーズン1からタイヤを供給してきたミシュランに代わり、2023年のシーズン9からフォーミュラEへタイヤを独占供給しているハンコック。今季から導入された新型マシン『Gen3』と共に先代との違いが開幕前から注目を集めたが、多くのドライバーがテストの時点からタイヤのコンパウンドが硬すぎてミシュランタイヤよりもグリップが低下していると不満を語っていた。
また、雨予報となっていた第8戦ベルリンePrix決勝では、空港跡地のコンクリート舗装という悪条件も相まって、さらなるグリップ不足に悩まされるのではないかと危惧する声がドライバーから聞こえていた。
こうした懸念とは裏腹に、ハンコックのヨーロッパ・モータースポーツ・ディレクターであるマンフレッド・サンドビヒラーは「来シーズンも同じタイヤを使う」と語り、フォーミュラE参画1年目における同社の仕事ぶりに及第点を与えている。
「『タイヤが硬い』『グリップレベルが十分ではない』と言うのはいつだって簡単だ」
サンドビヒラーはmotorsport.comにそう語った。
「Gen3時代の現状を考えてみよう。新しいマシンがあって、全てが新しく、全員が学ばなければならない」
Sebastien Buemi, Envision Racing, Jaguar I-TYPE 6, Sam Bird, Jaguar Racing, Jaguar I-TYPE 6, Dan Ticktum, NIO 333 FE Team, NIO 333 ER9, the rest of the field at the start
Photo by: Alastair Staley / Motorsport Images
「タイヤのように本質的なモノを変えると、チャンピオンシップも大きな影響を受ける」
「でも安全かつ速くて、1周目から最終ラップまで同じ性能を発揮できるモノであれば、文句のつけようはないと思う。文句を言うのはドライバーの仕事だ」
またハンコックは、3月に韓国の工場が大規模な火災に見舞われ、タイヤの生産において世界的影響を及ぼした。2023年シーズンがハンコックの公式タイヤサプライヤー最終年となる予定だった日本のスーパー耐久シリーズでは、第2戦富士24時間レースから次期タイヤサプライヤーのブリヂストン製タイヤを、予定を早めて使用することとなった。
こうした影響が出ているものの、サンドビヒラーは今季のフォーミュラEへのタイヤ供給には問題ないと認めている。
「幸い、フォーミュラEのタイヤは工場火災の影響を受けていない」とサンドビヒラーは言う。
「今シーズン用のタイヤは既に生産されている。フォーミュラEに関しては、全く問題はない」
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