轟音を響かせる二輪レースファンの感謝イベントで何故EVバイク? 手島雄介代表「少しでもモータースポーツを身近にしたい」
T.Proファン☆フェスタ2022ではPCX ELECTRICを使用したプチ耐久レースが行なわれていた。エンジン音に馴染みのあるファンが集まる中、なぜ電動バイクを使ったレースを行なっているのか、元全日本ライダーの手島雄介T.Pro.Innovation代表に話を聞いた。
12月10日に行なわれた全日本ロードレース選手権に参戦中のT.Proファミリーのライダーによるファン感謝イベントでは、EVバイクを使ったレースが行なわれていた。モータースポーツファンにとってはエンジンのほうが馴染みのある状況の中、なぜEVマシンを使うのか、T.Pro.Innovationの手島雄介代表に話を聞いた。
サーキット秋ヶ瀬で行なわれたT.Proファン☆フェスタ2022。そのプログラムの中には、電動バイクのPCX ELECTRICを使用したファンとライダーによるプチ耐久レースが含まれていた。
参加するライダーは全日本ロードレース選手権で轟音を轟かせるレースマシンを走らせており、集まったファンも基本的にはエンジン音に馴染みがあり、好きという層のはず。しかしイベントではEVマシンによるレースを開催している。その狙いは何なのかだろうか?
T.Pro Fan Festa2022
Photo by: Motorsport.com / Japan
ATLED cupと名付けられたこのレースは時速30kmを最高時速として、周回数と消費電力量の規定合算で争われる、プチ耐久レースのフォーマットとなっている。レース用のギヤも特別なモノは必要なく、最低限のプロテクターで参加を可能として、ハードルを下げようとしていることも特徴だ。
ただやはり現在のモータースポーツファンにとってはエンジン音が馴染みあることも事実。なぜT.Pro.InnovationはEVバイクによるイベントを選んだのかという点が気になってくる。
T.Proファン☆フェスタ終了後、改めて手島代表にEVマシンを使ったイベントを企画した意図について聞くと、次のように説明した。
「モータースポーツを少しでも身近にしたいというところがあります」
「(エンジンを)ブンブン鳴らすことはどこ(のイベント)でもやっていることですからね」
「PCXを選んだこともそこにあって、スクータータイプの方が(スポーツタイプのものより)皆さん馴染みやすいと思うんです」
「今は“ATLED cup”という名称も商標に(登録を)出しています。こうした試みを(より身近にするために)他の場所でも広げていきたいと考えています。あまり速いクルマではありませんし、極論サーキットではなく、大きな駐車場でもイベントを行なうことはできますからね」
Honda PCX e:HEV
Photo by: Motorsport.com / Japan
なおT.Pro.Innovationは、このATLED cupを2021年にスタートさせている。彼らは、発端を『日本郵便HondaDreamを訪問した女子高生から「戦後日本を支えた産業の中から生まれたバイクやモータースポーツをもっとたくさんの人にもっと楽しんでほしい」』と訴えられたことだったと説明している。
実際のATLED cupはEVバイクに乗ったことのない人も多数参加する中、なかなかの盛り上がりを見せていた。彼らの試みにより参加しやすいモータースポーツイベントがさらに広がっていけば、現在の二輪レース界にとってもプラスになることは間違いない。今後、さらなる発展が期待される。
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