岩佐歩夢、まさかの予選Q1敗退。チームメイト野尻と明暗分かれる「限界値が低いマシンになってしまっている」

スーパーフォーミュラ第5戦の予選でQ1敗退に終わった岩佐歩夢は、限界値が低いマシンに手を焼いたと言い、セットアップを根本的に見直さないといけない状況だと語った。

Ayumu Iwasa, TEAM MUGEN

Ayumu Iwasa, TEAM MUGEN

写真:: Masahide Kamio

 モビリティリゾートで行なわれたスーパーフォーミュラ第5戦。TEAM MUGENの岩佐歩夢は、まさかのQ1敗退で13番手に沈んだ。

 開幕戦で予選11番手に終わるも、第2戦以降は3戦連続でフロントロウ。その内2戦で2位表彰台を獲得するなど高いパフォーマンスを見せてきた岩佐。今回こそ優勝が欲しいレースだが、予選では予想外の苦戦ぶりであった。

 午前中のフリー走行を12番手で終えた岩佐は、予選Q1でフリー走行のベストタイムをコンマ2上回る1分32秒914を記録。しかしQ2進出ラインにはわずか0.002秒届かず7番手で敗退となり、決勝を13番グリッドから迎えることになった。

 担当の小池智彦エンジニアもレースウィークの前、ドライコンディションであればまずまずの手応えがあると話していたが、蓋を開けてみれば今季ワーストの予選順位に。予選を終えた岩佐は厳しい表情でこう語った。

「乗りにくい状態で走っているわけではなく、パフォーマンスの上限が低いところで走っているフィーリングです。もっといけるというフィーリングもなく、『なんでそんなにグリップするんだろう』『なんでそういった動きになるんだろう』という感覚です」

「オンボードなどを見比べて、16号車(チームメイトの野尻智紀のマシン)とのデータ比較もやっていますが、とにかく限界値が低いマシンになってしまっています」

「ちょっとした変更やアジャストであそこ(上位)まで行けたかと言われると、そういう状況ではないので、根本的に見直していけないといけない状況だと思います」

 レースウィークの走り出しから苦戦していたのは、チームメイトの野尻も同様であった。野尻はフリー走行を13番手で終えたが、予選では盛り返してグリッド2列目の4番手。2台共に“曲がらない”症状に苦しんでいたようだが、その点での修正において野尻陣営が一定の成果を得たようだ。

写真: Masahide Kamio

「これ以上悪くならないようにリカバリーできたことは、逆に今後に向けての発見になりますし、自分たちの力になると思います」

 そう語った野尻。もてぎはストップ&ゴーのレイアウトというイメージが先行しがちだが、旋回性能が重要であると説明しつつ、「ブレーキのスタビリティは悪くなかったのですがそれだけではないですし、スーパーフォーミュラはダウンフォースマシンなのでコーナリングスピードも大事です。その辺りのバランスが難しかった感じですね」と振り返った。

 

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