資金難でF2&ウイリアムズ育成を外れ、スーパーフォーミュラへ。心機一転オサリバン「新たなチャンスを得られたことに感謝している」
今季スーパーフォーミュラに参戦するザック・オサリバンは、資金難の影響でF1へと直接繋がるルートからは外れてしまったが、心機一転新たな挑戦ができることを喜んでいる。
写真:: Masahide Kamio
2025年シーズンはグリッド上の外国籍ドライバーの数も増えることになるスーパーフォーミュラ。その中には、昨年までウイリアムズF1の育成プログラムに属してFIA F2を戦っていたドライバーもいる。それがザック・オサリバンだ。
オサリバンは2021年に16歳の若さでイギリスのGB3でチャンピオンに輝くと、ステップアップしたFIA F3では2年目の2023年にランキング2位を獲得。2024年には名門ARTグランプリからF2昇格を果たすなど、ウイリアムズ期待の星であった。
しかしながら、車両が変更されたこの年のF2はプレマやARTといった前年のトップチームが苦戦するなど、勢力図にも異変が。オサリバンがコンスタントに入賞できずにいる一方、同じウイリアムズ育成のライバルであるフランコ・コラピントが成績を伸ばし、後半戦にはF1デビューも勝ち取った。
結局オサリバンは資金難もありシーズン途中でF2から離れ、最終的にウイリアムズ育成からも外れることになった。曰く、資金難はF3時代から続いていたという。
「(資金難は)F3の時から分かっていた。資金的にかなり厳しい中、F2にいかないといけない……それでもF3では2位と良いシーズンを送れたので、F2では良いチームと契約して結果を残すという計画だった」
「ただ残念なことに、(F2では)クルマが変わったことでチーム間の勢力図がシャッフルされてしまい、思うような1年にはならなかった」
F2では思うような結果を残せず
写真: Mark Sutton / Motorsport Images
「シンプルな話で、F2に参戦する資金が尽きたんだ。ARTとの間にトラブルがあったというような記事もあったかもしれないけど、結局のところ彼らに支払いができなかったということだ」
「ARTと双方合意の上で契約を解消し、あとはウイリアムズが後任に誰を入れるか決めることになった。本質的な問題は、僕がF2を戦うための資金を確保できなかったことだ。そしてウイリアムズとも契約を解消した」
「でもとても楽しい3年間だった。勉強になったし、彼ら(ウイリアムズ)のサポートなしではF2まで辿り着けなかっただろう」
F2のシートを失ったオサリバンだったが、急転直下で新たなチャンスが転がり込む。昨年12月に鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラの公式テストに、KONDO RACINGから参加することになったのだ。
これはトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)からの打診だったというが、オファーを受けたのはテスト直前になってからとのこと。実際、オサリバンの参加が発表されたのはテスト初日の朝になってから。彼は3日目のルーキー枠に参加した。
初のスーパーフォーミュラマシンは「とても直感的にドライブできる」とのことで、オサリバンにとっても慣れるのに時間はかからなかった様子。スーパーフォーミュラはF2よりも車両のダウンフォースレベルが高いことは多くのドライバーが口にしてきたことだが、彼はF2で使われるピレリタイヤとSFのヨコハマタイヤの違いについても詳細にフィードバックした。
SFテストの最終日に参加
写真: JRP
F2のタイヤは5分でダメになると言われていることについて話題を向けられたオサリバンは、こう答えた。
「残念なことに、大抵のピレリタイヤはそうだね。でも僕たちはそれに慣れて、制約の中で走らせようとするんだ」
「スーパーフォーミュラの(F2との)主な違いは、ホイールが13インチということ。そこでマシンのダイナミクスが大きく変わってくる。より予想可能な挙動で、グリップの最大値にいくまでがゆっくりなんだ」
「タイヤの構造は、強烈なGに耐えるためにサイドウォールが頑丈になっている。だからグリップ感は“オンかオフか”の二者択一といった感じで、そこに慣れないといけない。でも耐久性があってレース中にマネジメントする必要がほとんどないので、思い切りプッシュできるのは良いことだ」
そんなオサリバンは今季、テストに参加したKONDO RACINGからスーパーフォーミュラフル参戦が決まった。世界的に見てもハイレベルな選手権ということもあり、「(オファーを)断る理由がない」と語り、財政面についても「問題ない」という。
今季はスーパーフォーミュラに参戦
写真: Masahide Kamio
テストにもかかわらず多くのファンが詰めかけるなど、日本のレース熱には驚かされたというオサリバン。今後走るのが楽しみなコースとしては、スポーツランドSUGOを挙げた。
「実はSUGOをとても楽しみにしているんだ。イギリスで3年間レースをしていた時、オールトン・パークやブランズハッチなど、狭いコースで走っていた。そういうところでのオンボードを見るとクールに感じる」
「そういう昔ながらのコースを走るのも楽しみだ。F1傘下のレースで走るとストリートサーキットなんかもあるけど、基本的には広くて開けたコースだから、狭いところで走れるのは嬉しい」
日本でのレースという新たな挑戦を迎えるオサリバンだが、これは複数年の計画なのかと尋ねられると、こう答えた。
「完全に場合によるね。もちろん、僕を残すかどうかはチームの判断だし、僕の仕事は結果を残すこと。とにかく、できる限り最高のパフォーマンスを発揮し、たくさんのことを学べるよう全力を尽くしたい」
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