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スーパーフォーミュラ第4戦富士で複数の車両に電気系トラブルが発生。原因は暑さか? 雨の前戦SUGOか?

スーパーフォーミュラ第4戦富士では、決勝出走を断念した太田格之進を筆頭に、電気系のトラブルに見舞われる車両が複数台あった。

Sena Sakaguchi, VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING

Sena Sakaguchi, VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING

写真:: Masahide Kamio

 瑶子女王殿下のお成り、そして坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)の“夫婦同日優勝”で大いに盛り上がりを見せた第1回瑶子女王杯スーパーフォーミュラ第4戦富士。その裏で、トラブルにより行き場のない悔しさを残してサーキットを去るドライバーたちもいた。

 中でも太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、5番グリッドという好位置を確保しながら決勝レースを戦うことすらできなかった。

 女王殿下を“キュンキュン”させる走りがしたいと意気込んで話題となった太田だが、実際レースウィークを通して好調であり、決勝日のフリー走行を4番手で終えた後の感触としては「最低表彰台。勝ちも見えるくらいの感覚」だったという。

 しかしながら、決勝スターティンググリッドに向かう際、太田は異変を感じた。チームはグリッド上で対策を試みたが、結果的に電圧の不安定さが解消されず、フォーメーションラップ開始直前というタイミングでガレージにマシンを戻すこととなってしまった。大田は次のように説明する。

「グリッドへの試走で、全開で踏んでいるのにパワーがロスされる症状が何回か出ました。グリッドについて確認してもらったところ、原因が分からないということで、国歌斉唱の前にECU(電子制御ユニット)をまず交換したのですが、電圧が安定しませんでした」

「電圧が安定していない状態だと、仮に走ることはできてもいつ電源がシャットダウンされるか分からない状態だったので、出走を取りやめることになりました」

「朝からすごく調子が良く、最低表彰台だなと。勝ちも見えるくらいの感覚だったので、今日は行かないといけないという気持ちでした。調子が良く、5番手だっただけに、レースすら出来なかったのは残念です」

Kakunoshin Ohta, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

Kakunoshin Ohta, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

写真: Masahide Kamio

 また太田によると、電源がシャットダウンされるという症状は2週間前の富士公式テストでも起きていたという。さらに、チームメイトの牧野任祐もフリー走行で同じような症状が見られたとのこと。「最近そういうトラブルが頻発しています。壊れている箇所が一緒なのかなど、原因は定かではありませんが……」と太田は話した。

 しかし、電気系のトラブルに見舞われたのはダンディライアンだけではなかった。VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの阪口晴南も、予選・決勝で立て続けにトラブルに見舞われ、まともなレースウィークを送ることができなかった。

 阪口は予選日のFP1でパワステのトラブルに見舞われると、予選ではQ2のアタック中に最終コーナーを立ち上がったところでギヤトラブルからか駆動を失った。そして決勝レースでは、オープニングラップでスロットルが閉じてしまい、加速ができない状態となったためマシンを停めることになった。

 決勝後、阪口は次のように語った。

Sena Sakaguchi, VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING

Sena Sakaguchi, VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING

写真: Masahide Kamio

「原因は調査中ですが、スロットルが完全に閉じてしまってエンジンが吹けなくなってしまいました。コカ・コーラコーナーの手前で3台並んでいる時にそうなってしまいました」

「幸いアクセルが戻らないということにはならなかったので、誰にも迷惑をかけることなくコースサイドに止めることができましたが、今週末は少しずつ症状は違うものの似たようなトラブルが3回ぐらい起きてしまったので、まともなレースウイークを過ごすことができず、すごく残念です」

 パワステ、ギヤ、スロットルと電気系トラブルが続いた阪口。彼は雨の中行なわれた前戦SUGOの決勝レースで、最終コーナーのガードレールに激しくクラッシュしている。そのダメージは大きかったようで、チームはモノコックを交換する(※ちょうど新調したばかりだったモノコックを、今季開幕時に使用していたものに戻した)という対処をとったが、そういったSUGO戦でのダメージが今回のトラブルに影響を及ぼした可能性も否定はできないだろう。

 他には、今回TGM Grand Prixからの参戦となった大津弘樹も、週末を通してトラブルが続いて不完全燃焼な週末となった。予選日にはブレーキバランスに関するトラブルに悩まされた一方、決勝日のフリー走行では電気系トラブルも出ていたという。

 このように、今回電気系トラブルを訴えたドライバーは複数おり、それぞれチーム、所属メーカーも異なる。また、2週間前の富士テストからの不調を明かしたドライバーもいた。阪口の場合はクラッシュの影響も心配される状況だが、富士テスト、富士戦と気温30℃を超える猛暑に見舞われているため、それが各車の電気系に不調をきたしてしまっているのか……。

 一方で取材の中では、それ以外にも要因があるかもしれないと考察する声も聞かれた。前回のSUGO戦が雨に見舞われたことで、それが車両の電気系統に悪さをしてしまったのではないかという指摘だ。

 例えばスーパーフォーミュラで使用されているステアリングは、クローズドコックピットであるLMP2車両で使用されているものと同型ということもあってか、“水への弱さ”を懸念しているチームもあるようだ。実際SUGO戦で赤旗が出された時、TOM’Sの小枝正樹エンジニアはグリッド上でマシンを停めた坪井に対して「ステアリングに水が入っちゃうかもしれないから、カバーがいくまで待ってて」と無線で声をかけ、傘を持ったスタッフが来るまではステアリングを外してマシンを降りないよう指示するという徹底ぶりであった。

 

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