再舗装の鈴鹿に思わぬ“トラップ”か。綺麗になった東コースに潜むバンプにSFドライバー警戒「全然違う」「危ない」「結構心配です」
スーパーフォーミュラ公式テストを走ったドライバーたちは、再舗装された鈴鹿サーキットの路面にバンプやギャップなどが多く、手を焼いている様子だった。
Sho Tsuboi, VANTELIN TEAM TOM’S
写真:: Masahide Kamio
鈴鹿サーキットで行なわれているスーパーフォーミュラの公式テストは、東コースを中心に大規模な改修が行なわれて以降、国内トップカテゴリーのマシンが走る初めての機会となった。再舗装されラインも引き直されたピカピカの東コースはグリップが向上したという声も聞かれるが、そこには思わぬ落とし穴が潜んでいそうだ。
「あれはちょっと危ないですね。再舗装でなぜああなってしまったかは分かりませんが、みんな怖いと思ってあそこを走っていると思います」
そう語るのは前年王者の坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)。彼は初日午前のセッションでNIPPOコーナーでコースオフしたが、その原因はバンプにあったという。
「ちょうどクリップのちょっと先ぐらい、坂を登り切ってアクセル全開にする手前ぐらいでちょっと跳ね始めて、そこから全開にするところまで長いバンプがありました」
「途中からは、みんなが走ってスキッド(マシンの底面にある板)が路面を打つことで、ここで底を打っているというポイントが見た目で分かるようになりましたが、それがない時には気付いたらスピンしてしまっていました。コースウォークの際にはそんな雰囲気がなかったので、大丈夫かなと思っていたのですが」
今回のテストで初日トップタイムだった牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も、前述のNIPPOコーナーやS字1個目の起伏は気になっている様子。安全面でも心配だと述べた。
「スーパーGTの車両などで走って挙動を乱した時、パワステのキャパ的に支え切れるのかも結構心配ですね。スーパーGTの方がどちらかというと空力に依存して走っているような印象もなくはないですし。ダンロップ(NIPPOコーナー)で跳ねてすごく挙動が乱れた時に何かが起きる可能性があるので、僕はGTの方が心配ですね」
Tadasuke Makino, DOCOMO TEAM DANDELION RACING
写真: Masahide Kamio
またTEAM MUGENの野尻智紀も、「形こそ一緒ですけど、また全然違う鈴鹿サーキットが出てきたなという感じですね」と独特の表現で語る。
「目視できないほどのわずかな路面の歪みでも乗っていて感じてしまうほど、僕たちは常に車高がビタビタに低いところで走っていますから。トラップのように仕掛けられているギャップもありますし、今までよりもテクニカルという印象ですね」
「綺麗には綺麗だなと思います。ただ、路面を張り替えたところは全部違うかなという気がします。1コーナーから2コーナー、S字の1個目2個目……同じところがありません。路面の傾斜やギャップなど、かなり違っている印象ですが、僕たちドライバーは物差しが違うという形で捉えていただけると語弊がないのかなと思います」
では、こういった新しい路面にドライバーはどう対処していくべきなのか? 当然、理想的なレコードラインは限られているわけで、バンプやギャップを嫌ってラインを大胆に外すわけにもいかない。
これについて野尻はこう説明してくれた。
「1番やってはいけないのが、ギャップを拾って姿勢を乱してクラッシュやスピンをすることです。ですから、ギャップのあるところでは簡単に言うと雑な操作をしないことです。ハンドルを切ったり、ブレーキを踏んだりせず、より繊細かつ丁寧な操作が必要です」
「タイムをちょっと度外視した方向にシフトして、サーキットの雰囲気やギャップによる荷重の抜け方などを一通り経験してから、ちょっとずつ攻めようかなという感じですね」
2週間後には同じく鈴鹿で開幕戦が行なわれるスーパーフォーミュラだが、新しくなった路面に足をすくわれないよう、ドライバーとしてもこのテストを活かして研究し尽くしたいところだろう。
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