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トヨタGR010、6年目の待望アップデートに小林可夢偉が寄せる期待「ぶっちぎりに速いクルマを!」

トヨタは2026年に向けて、GR010にアップデートを投入する準備を進めている。チーム代表の小林可夢偉が、それに対する期待を語った。

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Nyck De Vries

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid: Mike Conway, Kamui Kobayashi, Nyck De Vries

写真:: Masahide Kamio

 トヨタが世界耐久選手権(WEC)を戦うマシンGR010に、来季アップデートを投入することが明言された。これに対し小林可夢偉は、ぶっちぎりに速いクルマが欲しいと語った。

 トヨタがWECで走らせているGR010ハイブリッドは、LMH規定の1年目である2021年から使用されているマシンであり、同年にデビューしたグリッケンハウス007 LMHは2023年途中で撤退したため、今や最古参のLMHマシンとなっている。

 その後、プジョーやフェラーリがLMH車両を開発し、WEC参戦を開始。さらに2023年から北米IMSAスポーツカー選手権のLMDh規定の車両がWECにも参戦できるようになると、ハイパーカークラスを走るライバルは一気に増えることになった。

 トヨタが今季表彰台なしと苦しんでいるのは、性能調整(BoP)の影響も大きいが、継続してWECを戦ってきたトヨタのアドバンテージが徐々に薄れ、マシン開発の面で後発車両の持つアドバンテージが浮き彫りになってきたからとも言える。

 実際、チーム代表兼7号車のドライバーである小林可夢偉は、”5年落ち”のマシンで戦うことについての難しさをこぼすこともある。そのため、トヨタが新車両を投入するのではないか、あるいはアップデートで競争力を上げてくるのではないかと噂されてきたが、今回のWEC富士で大きな動きが明らかとなった。

 TOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)副会長を務める中嶋一貴が、エボ・ジョーカーを使ったアップデートを来季投入すると明言。10月上旬に新空力パッケージを搭載したマシンでのテストを開始すると明かした。

 このアップデートは昨年に検討が開始され、今季からの導入も考えられていたという。ただ、ホモロゲーション承認などにFIAが使用する風洞が来季に向けて変更されるタイミングだったこともあって、アップデートの投入を遅らせて開発・熟成が進められてきた。

 WECのハイパーカークラスではアップデートが厳しく制限されており、ホモロゲーション領域を変更するには”エボ・ジョーカー”トークンを使用する必要がある。これは各マシンごとに5つしかないため、効率的にアップデートを行なう必要がある。

 今回のアップデートでは、GR010が課題としている空力の他、マシン制御の部分にも手が加えられるという。

 マシンの空力が最適化され、どんな条件でも空力性能を適切に発揮できるようになれば、ダウンフォース増加だけでなく効率的な空気抵抗削減にもつながる。駆動系の制御を最適化できれば、タイヤマネジメントにも効果的なはずだ。

 富士6時間レース後、メディアの取材でアップデートに対する期待するところを聞かれた小林は「ぶっちぎりで速いクルマを!」と答えた。

「抱えている問題をまずしっかりクリアして、ぶっちぎりで速いクルマを作って、またBoPで調整される。これを繰り返すんだろうなというふうに思っています」

「BoPで最大の重量、最小の出力でもぶっちぎりで勝てるクルマを作れば、シーズン通して勝てるはずなので、そういうクルマを作るべきじゃないかな」

「僕たちの今のクルマのウィークポイントを改善するために、CFDや風洞で開発を進めています。シミュレーション上では何度でもやれるんですよね。実際にその性能が出ているかっていうのは、来月に走ってみないとわからないので、それにかかっていますね」

 10月上旬には新パッケージでのテストを開始するというトヨタ。”6年目のブレイクスルー”を果たせるか。

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