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フォーミュラE新王者の日産ローランド、レッドブルF1候補生の“弟子”リンドブラッドに背中で語る「僕が毎週20位だと信頼を失うからね」

フォーミュラEで世界王者に輝いたオリバー・ローランドは今年、FIA F2を戦うレッドブル育成の弟子アービッド・リンドブラッドに対して「毎週20位だと信頼を失う」として、師弟関係で切磋琢磨できたと語った。

Oliver Rowland , Nissan Formula E Team

Oliver Rowland , Nissan Formula E Team

写真:: Simon Galloway / LAT Images via Getty Images

 フォーミュラEの2024-25年シーズンで世界タイトルを獲得した日産のオリバー・ローランドは、師匠として長年手塩にかけてきたアービッド・リンドブラッドと、互いに切磋琢磨することができた1年だったと語った。

 現在レッドブルの育成プログラムに所属する17歳リンドブラッド。2022年途中から15歳で四輪レースにデビューすると、F4、フォーミュラ・リージョナル、FIA F3を順調に駆け上がった。今年はF1直下のFIA F2ルーキーシーズンを送り、ジェッダ戦スプリントレースやバルセロナ戦フィーチャーレースを制し、ランキング6番手につけている。

 そして今年2月にリンドブラッドはレーシングブルズの旧型マシンでF1初走行を果たした。6月にさらに本格的な旧車テスト(TPC)を経て、FIAスーパーライセンス特例申請が受理され、18歳に満たない年齢にしてイギリスGPのフリー走行1回目でレッドブルからF1公式セッションデビューを果たした。

 岩佐歩夢と並び、レッドブル陣営のリザーブドライバーを務めるリンドブラッド。F1フル参戦も近いと言われる彼をカート時代から10年近くにわたり目にかけてきたのがローランドだった。

「ここ10年、アービッドと共に歩んできた旅がとても興味深いモノになっているというのは間違いない」とローランドは語った。

「彼は僕が初めて密接にメンターやコーチとして幼少期から携わったドライバーだ。本当に小さい頃から知っていて、僕が時間をかけ投資をしてきた価値があったことも分かったから、僕は本当にラッキーだと思う」

「彼と多くの時間を過ごして、旅を共にし、彼が達成してきたことを目にするというのは、僕にとっても非常に誇らしい瞬間だ」

 リンドブラッドがF3からF2に昇格してF1での経験値を積む傍ら、ローランドもF2に帯同しつつ異なる舞台で活躍してきた。フォーミュラEフル参戦7年目の今年は、4勝をマークして圧倒的なリードを築くと、最終ラウンド2レースを残してドライバーズチャンピオン獲得を決めた。

 またローランドは今年、リンドブラッドと互いに刺激し合うことができていたとして、弟子に対して師匠としての威厳を保つことができたと語った。

「今年は何と言うか……完璧なバランスが取れていると思う。僕もパフォーマンスを発揮して、彼もパフォーマンスを発揮しているからね。お互いに不思議な形で刺激し合っている。自分が高いパフォーマンスを発揮したら、密接に関わる人も別の領域でパフォーマンスを発揮する、と言えば分かると思う」

 ローランドはそう続けた。

Arvid Lindblad Red Bull Racing

Arvid Lindblad Red Bull Racing

写真: Erik Junius

「常に互いを刺激し合い、互いに信頼を築いていくんだ。僕が彼にああしろ、こうしろとアドバイスしても、僕が毎週のように20位でフィニッシュしていたら信頼は薄れていく。今年は互いにハイレベルなパフォーマンスを発揮して、切磋琢磨しながらより強くより良くなっていけたのは素晴らしいことだと思う」

「みんな彼がどれだけ若いかということを忘れてしまう。彼はまだ17歳だ。彼の成熟ぶりや現状にどう対処しているかというところには驚かされる。彼のことが本当に誇らしいし、長く成功したキャリアになることを願っている」

 リンドブラッドの他にもローランドは、現在マクラーレンからフォーミュラEに参戦するテイラー・バーナードなど多くの若手ドライバーを指導してきた。彼らに対しては常に、できる限りの努力を尽くすことが重要だと口酸っぱく伝えてきたという。

「もちろん常に最大限の結果を出すために努力するべきだと思うが、性格や状況によっても異なる。過去10年間で数百人の若手ドライバーに携わってきたけど、それぞれ異なる形で扱う必要がある」とローランドは言う。

「ドライバーの中には、ちょっと抑え気味にしなければならない子もいる。例えば傾向として、僕のように限界を超えてしまうような子だ。一方でアービットのように、もっと攻めてベストな結果を求めて戦うため、少し助けがいるドライバーもいる。でも状況や環境を鑑みた中での最良の結果を得るためにトライすることは常に重要だと言える。状況に振り回されることもあるからね。でもそれは本当に特定の状況やシナリオだ」

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