レースレポート

ローマ大得意のエバンス、大波乱のレースを制す。2位キャシディがランキング首位返り咲き|フォーミュラE第13戦ローマ

フォーミュラE第13戦ローマePrixの決勝レースは、ミッチ・エバンス(ジャガー)が優勝を果たした。

Mitch Evans, Jaguar Racing, Jaguar I-TYPE 6, Sacha Fenestraz, Nissan Formula E Team, Nissan e-4ORCE 04

 フォーミュラE第13戦ローマePrixは、赤旗中断を含む波乱のレースとなったが、ポールシッターのミッチ・エバンス(ジャガー)が今季4勝目をマークした。

 シーズンも残り4レース。ダブルヘッダーでの開催となるローマは、タイトル争いにおいても非常に重要な連戦となる。

 ポールシッターは、ランキング4番手につけるエバンス。フォーミュラEキャリア8勝の中で3勝を記録している大得意のローマで、チームメイトのサム・バードを下してポールポジションを獲得した。

 一方、他のタイトルコンテンダーは中団に沈んだ。ポイントリーダーのジェイク・デニス(アンドレッティ)が7番手、ランキング2番手のニック・キャシディ(エンヴィジョン・レーシング)が9番手、同3番手のパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は10番グリッドからのスタートとなった。

 気温32度、路面温度は60度にも達する中でレースがスタート。ホールショットはバードが奪い、エバンスが2番手、サッシャ・フェネストラズ(日産)3番手に続いた。タイトルを争うデニスが5番手、キャシディも6番手とスタート直後からポジションを上げた。

 一方、ウェーレインは接戦の中でフロントウイングを損傷。緊急ピットインで大きく後退してしまった。

 3周目、アンドレ・ロッテラー(アンドレッティ)のクラッシュによりセーフティカー(SC)が出動。これで半周近く遅れていたウェーレインも隊列に追いつくことが出来た。

 5周目のリスタートでは、ジャガー勢がポジションを入れ替え、エバンスが首位に立つ。ワンツー体制のチームプレイでレースを進めるが、フェネストラズが6周目にターン7でバードをオーバーテイク。ジャガー勢の間に割って入ることに成功した。バードはその後、レネ・ラスト(マクラーレン)にも攻略を許してしまった。

 リスタート後から、後方のマシンを中心にアタックモードを使うマシンが出てくる中、上位で真っ先に動いたのは首位のエバンス。7周目に2分のアタックモードを使用すると、翌周にはフェネストラズやラストもこれに反応するようにアタックモードを起動した。

 各車に動きが出てくる中、9周目に6台がストップする多重クラッシュが発生。これによりレースは赤旗中断となった。

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 4番手を走っていたバードがブラインドとなっているターン6の先でスピン。コースを塞ぐような形で止まり、これを避けきれずにセバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・レーシング)やエドアルド・モルタラ(マセラティ)などが追突してしまったのだ。

 フォーミュラE史上最も激しい多重クラッシュとなったものの、幸いいずれのドライバーにも大きな怪我はなかった。またストップこそしなかったものの追突を避けようとウォールにヒットしたマシンも多く、赤旗中はレースコントロールの許可の下チームのガレージでマシンのチェック・修復が慌ただしく進められた。

 約40分のレース中断の後、SC先導で走行再開。ピットで修復を行なったジャン-エリック・ベルニュ(DSペンスキー)、ウェーレイン、ストフェル・バンドーン(DSペンスキー)、ノーマン・ナトー(日産)は隊列の後方につくことになった。

 計14台がグリッドにつき、10周目からスタンディングスタートでレース再開。デニスが積極的に前を狙い、ラストをオーバーテイクし3番手とした。

 首位のフェネストラズは、他車と比べてバッテリー残量が少ないこともあって、レース前半で記録したベストラップよりも1周5秒近く遅いペースでレースをコントロール。これによって各車が危険なほど密着してのレースが続いた。

 デニスは一瞬の隙を突いてエバンスを交わすと、続けざまにフェネストラズもパスして15周目に首位に浮上。後続を引き離しにかかった。

 2秒のリードを築いたデニスは、1回目のアタックモードをポジションを落とすこと無く使用することに成功。デニスの独走を許すまいと、エバンスやキャシディもフェネストラズを交わし、トップ3が隊列から抜け出す形となった。

 後続とのギャップが広がったタイミングで各車がアタックモードを使用するが、首位を走っていたエバンスはアタックモード起動に失敗。これでデニスが首位に戻った。

 しかしデニスはエバンスやキャシディよりもバッテリーが3%少なく、ペースは良くない。すぐさまエバンスに抜き返されてしまった。デニスはその後もエネルギーマネジメントのため、かなりペースダウン。キャシディやマキシミリアン・ギュンター(マセラティ)にも抜かれ4番手にポジションダウンとなった。

 2周のアディショナルラップを加え、27周のレースでトップチェッカーを受けたのはポールシッターのエバンス。ポールポジションとファステストラップのボーナスポイントを加え、計29ポイントを一気に稼いだ。

 2位となったキャシディは今回の結果、5ポイント差でポイントリーダーに返り咲いた。3位はギュンター。マセラティの地元で表彰台最後の一角を手にした。

 デニスは最終的に4位。終盤はベルニュに追い回されたものの、なんとかポジションを守りきった。なお、フェネストラズは最終的に10位でフィニッシュしている。

 
順位 # ドライバー チーム 周回数 タイム 前車との差 ポイント
1 9 New Zealand ミッチ エバンス United Kingdom ジャガー・レーシング 27 1:37'02.976     29
2 37 New Zealand ニック キャシディ United Kingdom エンヴィジョン・レーシング 27 1:37'04.615 1.639 1.639 18
3 7 Germany マキシミリアン ギュンター Monaco Maserati Racing 27 1:37'12.102 9.126 7.487 15

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