今年のインディ500は大激戦の予感? ウィル・パワー「オーバーテイクや良いバトルも起きやすい」
チーム・ペンスキーのウィル・パワーは、今年のインディ500は空力パッケージとタイヤのデグラデーションといった要素が合わさり、非常に激しいレースになると考えている。
写真:: Phillip Abbott / Motorsport Images
インディ500の予選後、月曜に行なわれたプラクティスでトップとなったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、今年のインディ500は激しいバトルが展開されると予想している。
今年のインディ500のプラクティスでは全くクラッシュが起きていなかったが、22日のプラクティスではキャサリン・レッグ(レイホール・レターマン・ラニガン)とステファン・ウィルソン(ドレイヤー&レインボールド)のクラッシュが発生。前のマシンに詰まったウィルソンが減速し、それにレッグが追突してしまった形だった。
パワーは、マシン同士が非常に接近して走ることができるパッケージになっているため、決勝レースではより多くのクラッシュが起きるのではないかと考えている。
「実際本当に良いパッケージなんだ」
そうパワーは話した。
「だから(これまで)誰もクラッシュしていなかったんだ。それはつまり、とても激しいレースになるということを意味する」
「とてもタイトになると思うし、おそらくレース中のアクシデントももっと多くなるだろう。良いバトルも起きるはずだ」
パワーは昨年よりも最大10%マシンのダウンフォースが増えていることから、上位陣の間でたくさんのオーバーテイクが起きると考えている。
「ダウンフォースが増えているから、パスが簡単になりそうだ。集団の中ではなくて、上位の話しだけどね。トップ3はかなりハードなレースをすることになるだろう」
「実際、ドラッグ(空気抵抗)はあまり増えているわけではないんだ。エアロパーツやストレーキ、フロアなどを使ってとても効率的にダウンフォースを稼いでいて、ドラッギーなウィッカー(ガーニーフラップ)やウイングを使っているわけじゃない」
「だからクルマのスピードはほぼ同じだ。ここ(インディアナポリス)で、問題なくクルマに近づいて走れる距離としては、今までで一番近いと思う」
Will Power, Team Penske Chevrolet
Photo by: Geoffrey M. Miller / Motorsport Images
では、集団の中やトレイン状態となっている隊列の中でのオーバーテイクはどうなのだろうか。これについてパワーは、次のように答えた。
「全員をパスできるほどのダウンフォースを持つなんて、それは馬鹿げている。でもタイヤにはデグラデーション(性能劣化)がある。 だから、集団の中で良いレースが生まれると思うんだ」
「もし(誰かが)タイヤに優しい良いクルマを持っていたら、そうなると思う。左側のタイヤはより柔らかい。より振動が伝わりやすいし、デグラデーションしやすい。今日みたいに暑い日になれば、抜きつ抜かれつすることになると思う」
「それは単に左側が柔らかいからなんだ。よりデグラデーションしやすいし、振動がないセットはなかった。いくつかのセットは振動がひどくてピットインしなければならないこともあったし、フルスティントを走ったセットもあったけど振動は消えなかった。左フロントと左リヤ、どちらをより多くスライドさせたか次第なんだ」
「それが良いレースを生むと思う。デグラデーションがいくらか必要なんだ。暑い良い日になれば、良いレースになるだろう」
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