アルピーヌ、2022年も旧型マシンでWEC参戦継続が可能に。LMP1車両のホモロゲーション期間が延長
アルピーヌは、来季の世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスを、今季と同じLMP1車両で戦うチャンスを手にしたようだ。
写真:: Paolo Belletti
FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦しているアルピーヌは、2022年も旧型マシンであるLMP1車両でハイパーカークラスを戦うことが可能になったようだ。
WECは2021年から最高峰クラスをリニューアルし、LMH(ル・マン・ハイパーカー)規定のマシンがデビューした。トヨタやグリッケンハウスが新開発の車両を投入したが、LMP2クラスからステップアップしたアルピーヌは、レベリオンが2020年まで使用したLMP1車両を流用した『A480』でシーズンを戦った。
レギュレーションの移行期間であることを考慮し、FIAとWECを主宰するACO(フランス西部自動車クラブ)は特別措置として、当初は1シーズンに限って旧規定にあたるLMP1マシンでの参戦を認めていたのだ。
10月15日に開催されたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)で、LMP1車両のホモロゲーション期間を追加するという提案が承認されたことで、アルピーヌA480がもう1シーズン、WECを戦うことが可能となった。
今回の動きは、アルピーヌが10月5日に、2024年のWEC開幕に間に合うように次世代LMP2マシンをベースとしたLMDh車両を開発すると発表したことを受けてのモノだ。
アルピーヌはLMDhプログラムの発表に際し、2022年と2023年のシーズンに向けての選択肢を評価していると述べつつ、新型車両の登場に向けて「最善の準備をするために」WECへの関与を続けたいとしていた。
今回の決定は、来季どれだけの台数がWECハイパーカークラスに参戦するか不透明な中で、重要なモノとなるだろう。2012年からWECに参戦し続けているトヨタは別として、グリッケンハウスとプジョーのプロジェクトがどれほどのものなのかはまだ明確になっていないのだ。
グリッケンハウスは、2022年は全レースに参戦するのではなく、一部のレースにのみ参戦したいと表明している。
一方、リヤウイングのない斬新なLMH車両である9X8を2022年中にデビューさせる予定のプジョーは、今冬にテストを開始した後に、いつ9X8のレースプログラムを始動するかを決定するようだ。
その他、今回のWMSCではLMH車両のテスト制限が承認された。これは、ホモロゲーションを取得して2年目の車両にのみ適用されるもので、トヨタ『GR010 HYBRID』やグリッケンハウス『007 LMH』が対象となる。プジョーのように、新規参入メーカーは無制限のテストが認められることになる。
2023年からはLMDh車両がデビューし、WECのグリッドも賑わうと思われるが、それまではトヨタとアルピーヌがハイパーカークラスのグリッドを支えることになるかもしれない。
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