登録

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本

新幹線とF1マシン、本当に速いのはどっち? 記録から紐解く最高速……日本の”宝物”

レッドブルが、F1マシン”RB16B”と新幹線が並走する動画や画像を公開。大きな話題となっている。F1は新幹線よりも速い……そう言われてきたが、実際に速いのはどちらなのだろうか?

Red Bull Racing RB16B

写真:: Red Bull Content Pool

 レッドブルの2021年型F1マシンRB16Bの特別カラーリング仕様、通称「ありがとう号」が、新幹線と競争した動画が公開され、話題となっている。世界中で様々な企画を練り上げ、発信しているレッドブルならではの企画。しかも、ホンダはもちろんのこと、東海道新幹線を走らせるJR東海や西九州新幹線を走らせるJR九州、そして富士市や大村市、東彼杵町など各自治体の協力・許可も得ての企画であるところも素晴らしい。

【新幹線vsF1マシンの動画】:

 F1マシンと新幹線は、共にスピードの代名詞とも言える存在だ。しかし、それを実際に競争させたというのは、記憶にない……それを現実のモノとしてしまったのだから恐れ入る。

 動画では、東海道新幹線のN700A系がレッドブルRB16Bをいとも簡単に抜いていくシーンが映し出されている。しかしこれは、F1が走る路面が一般の舗装であり、サーキットとはまるで違うということ、そして走行できる距離が限られていることなどもあり、仕方ないことだと言えるだろう。

 では、新幹線とF1マシン、一体どちらが速いのだろうか?

 F1マシンの最高速は、2005年のイタリアGPで、マクラーレンのMP4-20がファン-パブロ・モントーヤのドライブで記録した372.6km/hと言われている。これは現在でも破られていないが、それでもイタリアGPの舞台であるモンツァや、空気密度が薄いメキシコなどでは、350km/hを超えるスピードが記録されることもある。

 一方で新幹線はと見てみると、営業最高速度でもっとも速いのは東北新幹線で320km/h。この他、山陽新幹線でも300km/hを超える。動画の中で新幹線と対峙している東海道新幹線は、N700A系の投入により2015年から285km/hに最高速最高速が引き上げられたが、本来ならばF1マシンには遠く及ばない。しかしそれでも、東海道新幹線の開業当時は、0系新幹線で210km/hが最高速だったわけで、実に75km/hものスピードアップを成し遂げたわけだ。

■新幹線の営業最高速度(2023年1月現在)
北海道新幹線:260km/h
東北新幹線:320km/h
秋田新幹線:130km/h
山形新幹線:130km/h
上越新幹線:275km/h
北陸新幹線:260km/h
東海道新幹線:285km/h
山陽新幹線:300km/h
九州新幹線:260km/h
西九州新幹線:260km/h
中央新幹線(リニア/開業前):505km/h

新幹線0系

新幹線0系

Photo by: Motorsport.com / Japan

 ここまでみると、速さの面ではF1マシンに軍配が上がるように見える。しかし、新幹線の試験車両では、驚くようなスピードも記録されている。

 新幹線はより速いスピードで乗客を送り届けるべく、日夜開発が続けられている。そんな中で、試験車両が最高速記録に挑むことになり、1992年には425km/h、1995年には443km/hを記録している。新幹線は2030年には北海道の札幌にまで延伸することが目指されているが、そうなった場合には飛行機と輸送時間で競合できるためにも、スピードアップは必要不可欠。それに向け、今も東北新幹線では、400km/hでの営業運転を目指して試験が繰り返されている。

 しかもリニアモーターカーが採用される予定の中央新幹線が開業すれば、その最高速度は505km/hにもなるという。試験運転での記録は603km/h……想像できない速さだ。

 これではF1マシンはどうやっても敵わない……しかしF1マシンも、最高速記録を目指したプロジェクトでは、400km/hの壁を越えている。

 2005年の11月、BARホンダがボンネビル400というプロジェクトを実施。基本的にはF1マシンそのままながら、前後のウイングは空気抵抗を極端に削ぎ落とし(リヤイングは垂直尾翼1枚だけ!)、スピードアップに挑んだ。そしてアメリカ・ユタ州のボンネビルの塩原で、特別仕様のBAR007が413.205km/hを記録している。

 ただやっぱり新幹線の方が速い。

 とはいえ今回走ったレッドブルRB16Bも、BAR007も、エンジンは日本のホンダ製であり、日本の誇りとも言える。そして新幹線もそれ以上の速さを誇りながら、しかも実に安全……さらに運行も正確だ。日本には宝物がたくさんある。

 ちなみに蛇足ではあるが、今の新幹線、N700系(N700AやN700S含む)や800系、そしてE7系やW7系などには、全車両にアクティブサスペンションやセミ・アクティブサスペンションが搭載されている。F1ファンには、ウイリアムズFW14Bなどでおなじみのあのアクティブサスペンション……そんなところにも、F1と新幹線の近似値を感じることができる。

 
【新幹線vsF1マシンの動画】:
関連ニュース:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 ハース、今季は他チームと”対等”に? 予算大幅増もチームの成長モデルは変えず
次の記事 【ギャラリー】新参だけど存在感は抜群! アメリカからの刺客、ハースF1全マシン(2016~)

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本