フォーミュラEの予算制限導入は待ったなし「”非効率”なお金の使い方は止めなければ」
フォーミュラEのCEOであるジェイミー・ライグルは、予算制限の導入により、一部チームの非効率な支出を止めなければならないと話した。
Mitch Evans, Panasonic Jaguar Racing, Jaguar I-Type 5
Andrew Ferraro / Motorsport Images
2014年にスタートしたフォーミュラEは、これまでに6シーズンが実施され、徐々に発展を遂げてきた。その一方で、各チームの予算も倍々に膨れ上がっており、あるメーカーのチームは年間4000万ポンド(約56億6千万円)もの予算を投じているようだ。
フォーミュラEは第3世代マシンである『Gen3』導入に合わせてレギュレーションを見直し、予算制限などを導入することで商業モデルの再構築をしようとしている。しかしながらこれまでのところ、新レギュレーションに合意したのはマヒンドラ・レーシングのみだ。
アウディとBMWが今シーズン限りでフォーミュラEから撤退すると発表したことを受け、FIAはGen3が導入されるシーズン8(2022-23年)に各メーカーがエントリーするかどうかの回答期限を、2021年3月31日に設定している。
フォーミュラEのCEOであるジェイミー・ライグルは、組織化された予算制限の導入は自身にとって優先事項のひとつであり、新型コロナウイルスのパンデミック以降その需要は増していると語った。
「我々は財政規則の変更を行なおうとしている。まだ合意はされていない」
「チームやFIAと取り組んでいるモノの中で、Gen3に向けて商業モデルに関して合意することは、おそらく優先順位の1位か2位だろう」
「私はこの役職に任命されてまだ日が浅い(2019年9月にCEO就任)が、現実としてシーズン1やシーズン2と比べ、フォーミュラEチームを運営するコストはかなり高くなっている」
「それにはいくつかの理由があるが、競争によるインフレもある」
「コロナ禍以前は、モータースポーツに予算制限や財政的なレギュレーションを導入するのは難しいという見方があったが、そういったモノは他のスポーツには存在することは言うまでもない」
「現在は少し意識が変わり、スペアパーツや新しいコンポーネントの制限など技術的な規制が整えられている」
「それがコスト面での影響を減少させる。予算制限と組み合わせることができれば、本当に堅牢なシステムを構築することができる」
ライグルは、名門サッカーチームであるマンチェスター・ユナイテッドでコマーシャル・ディレクターを務めた経験を持っている。彼は一部チームの”非効率的”な支出に対する解決策がないことに言い訳はできないと語った。
「私の見解では、(正式にコスト制限を導入しないことに)言い訳はできない。我々はそうすべきだし、その必要があるんだ。それがチャンピオンシップにとって健全なことなんだ」
「費やされているお金の中には、マシンを速くしたり、メーカーやチームがお互いの差別化を図る上で効果的ではない使われ方のモノもある」
「そういった部分には対処しなければいけない。実際に起きていることなんだ。アウディとBMWの離脱は、そうしたテーマの重要性を再確認させてくれた」
「我々がその件に関して油断しているわけではなく、1年以上も前からこの問題に取り組んできたということは良いニュースだ」
「それ(予算制限)の導入に向けて、良い見通しだ。合意されるまでは何とも言えないが、感触は良い」
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