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小林可夢偉、悲願のル・マン制覇で感じた”感謝”。応援を力に、ル・マンの重圧に打ち勝つ

2021年のル・マン24時間レースで総合優勝を果たしたトヨタ7号車の小林可夢偉は、たくさんの応援が力になったと語った。

#7 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 - Hybrid Hypercar, Kamui Kobayashi

写真:: TOYOTA GAZOO Racing

 2021年のル・マン24時間レースは、TOYOTA GAZOO Racingがワンツーフィニッシュで4連覇を達成。トヨタ7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)としては、初のル・マン制覇となった。

 これまで、ル・マン制覇を目前にしながらも、それをトラブルなどで逃してきた7号車。それだけに、悲願を達成した瞬間、小林はまずこれまでサポートしてくれた人たちへの感謝を感じたという。

「まず、ここまでの道のりで色々なことがあって、心からル・マンに勝ちたいと思いながらここ数年やってきました。ゴールした時に一番僕の心に浮かんだのが、こうして僕が走れていること、チャンスがあってル・マンに勝てたことに対する”感謝”でした」

 日本メディア向けに行なわれたオンライン取材会で、小林はそう振り返った。今年亡くなった父への思いも含め、穏やかな表情で何度も感謝の思いを口にしていたのが印象的だった。

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「トヨタ、そのパートナー、サポートしてくれているたくさんのサプライヤー、スポンサーという人たちの力があって、やっと僕たちがレースできているということをゴールした時に一番感じました。自分が嬉しいとかっていうよりも、本当にまずは応援してくれている人、関わってくれている人、サポートしてくれている人に『ありがとうございました』って言いたいという気持ちが、一番ゴールした瞬間に出てきた感情でした」

「自分たち自身でも本当に『僕らって勝てないんじゃないかな。レースで何か起こるんじゃないかな』とネガティブに考えてしまう時期もあったんですが、仲間を信じてチームとして強くなるためにどうするかということを考えて一生懸命やったことが、今回の結果につながったと思います」

「親父は僕のレースを応援してくれていたし、もちろん思い出して感謝しています。もしかしたら親父が、ル・マンの神様にお願いしてくれたのかなと思った部分はあったんですけど、親父も含めて応援してくれたから今の自分がいると改めて思いました」

 小林は、僚友8号車の中嶋一貴と同じく、フィニッシュ担当ドライバーとしてル・マン24時間レースのチェッカーを受けた。しかし、その胸中は複雑だったという。

「最後に乗る前は心のなかで嫌だなと思ったんですけど、レース前からレース中も、豊田章男社長も含めて本当にたくさんの人がメッセージを送ってくれました。自分がそこでゴールに(クルマを)持っていかないと、そうやって応援してくれている人に申し訳ないなという気持ちがあって、それが『よし、自分で行こう』と思う力になりました」

「チームも気を遣ってくれて、ホセに行かせてもいいよと言ってくれてましたが、やっぱり行くと自分で伝えました。たくさんのメッセージが本当に力になって、覚悟を決めることができた。本当に感謝しかないですね」

 7号車と8号車は最後のピットストップで合流。ランデブー走行でフィニッシュを目指し、2台横並びでフィニッシュラインを横切った。そこで小林は、毎年のようにフィニッシュを担当している中嶋に対して、大きなリスペクトを感じたと明かした。

「正直言うと、一貴にかなりリスペクトがありましたね。一貴は毎年のようにル・マンの最後(フィニッシュ担当)をやってるんですよね。すげえなと、あのプレッシャーに勝ってるんだなと思って。僕もプレッシャーとか気にしないタイプなんですけど、正直にあのプレッシャーの中で当たり前のようにやるのはすごいなと個人的に思いました」

「勝ち負けっていうよりも、ル・マンのあの瞬間っていうのは自分たちが最後の最後までミスをしない、しっかり仕事をやりきるっていう瞬間なんですけど、不安要素しかないんですよね。その中で淡々と毎年やるっていうのは半端な精神ではできないなと思って……やって分かる一貴の凄さを最後に感じましたね」

「(燃料系トラブルの対処で)新しい操作をやらないといけなかったところもありましたし、ここ数年僕が乗っている時にだいたい何かあるんですよね。だから余計に自分の中で不安なところがあったんですよね」

 ル・マン24時間レースの総合優勝という、レーシングドライバーとして大きな大きな目標のひとつを達成した小林。今はそれを噛み締め、次の目標を定めているところだと語った。

「レース当日よりも2日目、2日目より3日目の方がル・マンに勝ったんだという実感が湧いてきます。でもやっぱり色んな人がこのレースを応援してくれていて、とんでもない量のメッセージが来たので、本当にル・マンは特別なんだなと感じましたし、日に日に感謝の気持ちが増えていきます」

「同時にこれでシーズンが終わったわけじゃないし、まずル・マンをひとつ勝てましたけど、次は何を目標にチャレンジしていくのかとか、これから自分自身がどういう風にレース人生をやっていくのかということも含めて、目標設定をちょっと時間をかけながらやっていっています」

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