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モータースポーツ活動強化で、再燃するブリヂストンの”情熱”。石橋CEO「F1をやろう、フォーミュラEをやろうと言うと、熱い人が集まってくる」

F1への復帰を試み、フォーミュラEには2026-2027シーズンから参入することが決まったブリヂストン。石橋秀一CEO曰く、レースをやることで社内、そして関係するパートナーの情熱が高まるという。

Bridgestone tyres.
Formula One World Championship, Rd 10, German Grand Prix, Preparations, Hockenheim, Germany, Thursday 17 July 2008.

 モータースポーツへの関与を強化すると高らかに宣言したブリヂストン。ここ最近はモータースポーツ活動が縮小傾向にあった同社だが、その方針が一転した格好だ。

 これについて同社のGlobal CEOである石橋秀一氏は、モータースポーツがサステナビリティの方向に舵を切らなければ、関与を強化すると「決断することはできなかった」と語った。

 かつてはF1、MotoGP、インディカー・シリーズ、耐久レースと、世界中のありとあらゆるモータースポーツに参戦していたブリヂストン。しかし近年では、スーパーGTへのタイヤ供給とファイアストンブランドとしてのインディカーの活動などは継続していたものの、縮小傾向にあるのは否めなかった。

 しかし今シーズン途中からはスーパー耐久のオフィシャルタイヤサプライヤーとなり、さらに最終的には契約には至らなかったものの、F1タイヤサプライヤーの入札にも参加していたことが明らかになった。そして先日、2026-2027年シーズンからフォーミュラEのサプライヤーとなることが決まった。

ブリヂストン 石橋秀一Global CEO

Photo by: Motorsport.com / Japan

ブリヂストン 石橋秀一Global CEO

「モータースポーツをまずはきっかけにして、スピードを加速させ、サステナブルな機運を会社全体に広げていくきっかけ、起点にしていきたいと思っています」

 ブリヂストンの石橋CEOは、そう語った。

「フォーミュラEというプラットフォームで、グローバルでサステナブルで、プレミアムな活動をしていきたい。これは、我々の企業戦略や活動と全てリンクしているんです」

「F1についても、最近ではサステナブルなモノにどんどん移行しています。アメリカでも盛り上がり、新しいファンをたくさん掴んでいます。それは我々の戦略にも合致するということで、挑戦しようということになりましたが、残念ながら今回は契約できませんでした」

「ブリヂストンは、企業としてサステナブルなソリューションカンパニーであるとコミットしています。そういう大きな方向性があります。その方向性とモータースポーツの方向性が一緒になったので、もう一度やろうということになりました。もしサステナブルなモータースポーツではなかったならば、我々の戦略とはズレてきますから、出来ませんでした。私としても、参戦することを決断できなかったと思います」

「レースとサステナビリティというのは、大きく離れている感じがします。でも、今や完全にリンクした、そういう時代になったんではないでしょうか。レース界の皆さんも、そういうことを真剣に考えていらっしゃいます。それはスーパーGTやスーパー耐久も同じです。サステナブルな技術が、モータースポーツの中でどんどん試されている。そういう機運が高まっているので、我々もその仲間に入ってやっていきたいと思いました」

 石橋CEO曰く、モータースポーツに携わることで、それに関わる人々の情熱もグッと高まるという。ブリヂストンはモータースポーツ活動を強化させる上で“Passion to Turn the World(世界を変えていく情熱)”という標語を掲げているが、それを推し進めるためには、モータースポーツは最適だと石橋CEOは言う。

「モータースポーツという極限の世界には、様々な価値が凝縮されているんですよ。ですから、レースももちろん速いわけですが、いろんな活動も早くやることができます。だからいいんです」

 そう石橋CEOは説明する。

「モータースポーツをやると、熱い人たちが集まってきます。F1をやろう、フォーミュラEをやろう、スーパー耐久をやろうと言うと、熱い人たちがガッと集まってくるんです。それは我々(社内)だけではありません。物流のパートナーさんとか、マテリアルのパートナーさんなんかもそうなんです。レースというワクワクドキドキするものを一緒にやろうと言うと、そのパートナー会社さんたちも変わってきます。そういう動きがどんどんリンクしてくるのがレースの良いところではないですかね?」

Race winner Michael Schumacher, Ferrari F2004

Photo by: Charles Coates / Motorsport Images

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 今回は契約には至らなかったが、ブリヂストンがF1への復帰を目指していたのもまた事実。モータースポーツに挑むからには、F1をやりたいと思うのは、ある意味当然のことであろう。

 石橋CEOに、個人的に「F1をまたやりたい」という強い気持ちがあるのではないかと尋ねると、「次の機会がどうなるかは今後のことで、何も決まっていない」としつつも、次のように語ってくれた。

「私が若い頃、35歳の時だったと思いますが、F1にはブリヂストンで、インディにはファイアストンで参戦するということを経営会議に提案しました。そしてインディは95年に、F1には97年に参戦することが叶いました。ですから、そりゃあ(F1に対する)想いは強いですよ」

「ブリヂストンで働いている皆としては、F1とインディに対する想いは別格です。ただ、それはビジネスとしてどうやるかという話とは全く別の想いです」

「今回はご縁がなく、F1はできませんでした。一方でフォーミュラEというご縁をいただいたので、まずはこれをしっかりやる、それに集中するということです」

 ちなみにF1の契約を勝ち取ることができなかったから、フォーミュラEに計画をシフトしたわけではないという。

 ブリヂストンの常務役員/製品開発管掌の草野亜希夫氏は、次のように説明する。

「F1がダメだったからフォーミュラEということではありません。我々の大きな視点の中に、F1とフォーミュラEがありました。そのふたつを両睨みで見ながら、進めていました」

「時間軸は完全にズレていたので、F1の話と並行して、フォーミュラEに向けた準備をしっかりとやっていました」

 

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