キャシディ、FE初タイトル獲得を目前に追突で散る。“当てた側”のダ・コスタと「一緒に泣いた。故意じゃないからね」
フォーミュラE最終戦で不運によってタイトルを逃したジャガーのニック・キャシディは、レースリタイア後ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタと「ただ一緒に泣いた」と語った。
Nick Cassidy, Jaguar TCS Racing, congratulates new world champion Pascal Wehrlein, TAG Heuer Porsche Formula E Team, in Parc Ferme
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
ジャガーのニック・キャシディは、初のフォーミュラEタイトルの権利を持ってシーズン最終戦ロンドンE-Prixに挑んだ。しかしレースではポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとの接触によってパンクに見舞われリタイアとなった。
最終的にポルシェのパスカル・ウェーレインがタイトルを獲得。昨年に続いてタイトルを逃したキャシディは、“当てた側”であるダ・コスタと「ただ一緒に泣いた」という。
ダブルヘッダーとなったロンドンE-Prix。最終戦の予選を終えて、ウェーレイン、キャシディ、そしてそのチームメイトであるミッチ・エバンスはわずか4ポイント差で決勝レースを迎えた。
キャシディはポールポジションからスタートし、レース中盤は3番手につけていたが、エバンスとウェーレインが先行する中、トップ2台とは異なりアタックモードを2回消費して再び首位に躍り出ることも可能な立ち位置につけていた。
しかし2019-20年シーズンのフォーミュラEチャンピオンであるダ・コスタがキャシディの右リヤタイヤと接触。キャシディはパンクを喫してリタイアを余儀なくされた。
「彼(ダ・コスタ)は素晴らしい友人だ。彼は世界チャンピオンだけど、僕は違う」
キャシディはmotorsport.comにそう語った。
「僕らは一緒に泣いたよ。僕が世界タイトルを逃したのは彼のせいだけど、意図的なモノじゃなかった。それは分かっている。彼のミスだ。そして、僕にとっては大きな結果を招くことになった」
ダ・コスタは10番手からスタートし、ウェーレインのタイトル争いを助けるために上位にポジションを上げていった。
Nick Cassidy, Jaguar TCS Racing, Jaguar I-TYPE 6, retires the car
Photo by: Alastair Staley / Motorsport Images
結果的にレースを制した日産のオリバー・ローランドに続く5番手を走行していたダ・コスタは、ターン16でインからローランドを交わしたが、エイペックスで前方のキャシディに接触してしまった。
レース後、キャシディとダ・コスタのふたりが抱き合っている様子がテレビに映し出され、ダ・コスタはタイトルの結末を接触で決めてしまったことを詫びた。
「ひどい気分だ。チームメイトとしてパスカルのアタックモードを手伝ったり、結果に影響を与えたりすることは嬉しいけど、このような形ではしたくなかった」
ダ・コスタはmotorsport.comに対してそう語った。
「行為そのものだけでなく、彼(キャシディ)にとって最悪の結果になってしまったからひどい気分だ。彼はアタックモード両方を終えて、彼としての見通しは良かった」
「彼と彼の家族、チームには本当に申し訳ないとしか言いようがない。小さな接触が、彼にとっては災難になってしまった。本当に、本当に申し訳ない」
最終的にダ・コスタには5秒のタイム加算ペナルディが科せられ、最終順位は5位から13位へと後退した。
ダ・コスタの降着によって、2024年のマニュファクチャラータイトルにも大きな影響を及ぼし、ジャガーがポルシェに4ポイント差を付けて戴冠。チームタイトルではジャガーのファクトリーチームが2番手以下に36ポイント差をつけた。
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