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メルセデス代表、フォーミュラEに改善促す「アウディとBMWの撤退は警鐘のようなモノ」

メルセデスのモータースポーツ活動を率いるトト・ウルフは、アウディとBMWの撤退を受けて、フォーミュラEは教訓を学ぶ必要があると語った。

メルセデス代表、フォーミュラEに改善促す「アウディとBMWの撤退は警鐘のようなモノ」

 フォーミュラEのシーズン1から参戦していたアウディが、2020-2021年シーズン限りで同シリーズから撤退することを発表してわずか数日、BMWも同じく来季限りでのフォーミュラE撤退を発表した。

 主要な自動車メーカー2社を失ったことは、フォーミュラEにとって大打撃なのは間違いない。しかし、メルセデスのモータースポーツ活動の責任者であるトト・ウルフは、適切な対応でこの事態を乗り切ることができれば、フォーミュラEには明るい未来があると考えているという。

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「フォーミュラEはニッチなカテゴリーで強力なポジションにあり、そこから確実に成長していくことができる」

 そうウルフはmotorsport.comに語り、メルセデスとしてはレギュレーションが魅力的である限り、フォーミュラEへの参戦を続けると主張した。

「今後も財政規則や技術規則などのレギュレーションの枠組みがメルセデスにとって魅力的であり続ける限り、我々はフォーミュラEにコミットし続ける」

「私が思うに、BMWが撤退するということは、(BMWと組んでいた)アンドレッティが去るということではないし、アウディが去るということは必ずしもそのチームが撤退するということでは無いと思う」

「だから我々はメッセージを受け取り、教訓を学び、ここからより強くなっていく。このような瞬間には、必ず良い面もある。シリーズを改善し、より良いショーになるためのチャンスなんだ」

 ウルフは、フォーミュラEの金融プラットフォームを改善する必要性を訴え、シーズン9(2022-2023)から導入が検討されていた予算制限を前倒しで導入する必要があるかもしれないと語った。

「フォーミュラEとフォーミュラEの運営組織は、現状を理解しなければならない。財政的に持続可能なものにするために、コストキャップ(予算制限)をめぐる議論を加速させる必要がある」

「収益の分配について、そして今後のレギュレーションの安定性についても議論する必要がある。これらは全て、我々全員にとって重要なことなんだ」

 電気自動車へのシフトという、自動車メーカーにとって激動の時代を迎えている中で、フォーミュラEで培った技術を市販車に活かす機会がないと、アウディとBMWは離脱に際して言及している。しかしウルフは、メルセデスはフォーミュラEに参戦することで多くのモノを得ていると語った。

「モーターレースやフォーミュラEに参加することで、常に学ぶことができる。なぜなら、モーターレーシングは最速の実験室を提供してくれるからだ」

「技術移転だけではない。プレッシャーがかかる中でのパフォーマンスやチームスピリット、最強のライバルと戦うこと。もちろんエンターテイメントの側面もあるが、我々は市販車も作るし、レースカーも作る。それが我々のDNAの一部なんだ」

「彼らの決定は、レースシリーズにとってはちょっとした警鐘のようなものだと思う」

 メルセデスにとって、フォーミュラEはどんな役割を持っているのかと訊くと、ウルフは次のように答えた。

「フォーミュラEはF1とはまったく異なる観客を惹きつける。F1ほど純粋なレース競技ではないかもしれないし、確かにF1のような世界的な魅力や世界的な観客を持っているわけではないが、フォーミュラEには独自のポジションがある」

「フォーミュラEは電動モビリティを象徴しているし、都市型エンターテインメントの象徴だ。1日だけのフォーマットでイベント性があり、スタートアップとして発展してきた。70年の歴史を持つF1と比較して、このシリーズはまだ数年しか経っていないことを忘れてはならない。そして、発展するための時間を与える必要があると思う」

「そうは言っても、なぜBMWとアウディが去ったのかを分析してみよう。これは我々がそこから学び、改善していかなければならないことだと考えよう。シリーズにとっては、この状況から何かを学び、改善するチャンスがあるんだ」

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この記事について

シリーズ フォーミュラE
執筆者 Jonathan Noble