三又槍のスポーツカーレース復帰が近づく! マセラティ、新生GT2版『MC20』をシェイクダウン。スパ24時間で正式公開へ
マセラティはGT2規格マシン『MC20 GT2』のシェイクダウンプロセス開始を発表すると共に、マシンの詳細を明らかにした。
写真:: Maserati Media Center
2021年初頭にステランティス傘下となって以降、モータースポーツ活動を活性化させているマセラティ。今年からフォーミュラEへの参戦を開始し、昨年には同社のフラッグシップスーパーカー『MC20』をベースにしたGT2規格マシン『MC20 GT2』でスポーツカーレースに復帰することを発表していた。
MC20 GT2の開発を発表した際、マセラティはマシンのレンダリング画像2枚を公開するに留まっていたが、3月7日(火)のシェイクダウンプロセス開始に伴いマシンの詳細を明らかにした。
アウトドローモ・ヴァラーノ・デ・メレガーリで走り初めを行なったMC20 GT2。マシンは今年6月末にベルギーで開催されるスパ24時間レースの際に正式発表される予定で、今回の発表を3ヵ月後の初陣に向けた「一連のイベントの前触れ」だとしている。
MC20 GT2は、市販車搭載されているツインターボ3.0リッターV6”ネットゥーノ”エンジンを継承。このエンジンはF1でも使用されているプレチャンバー技術を採用している。
マセラティはGT2の出力の詳細を明らかにしなかったものの、出力は最高出力630ps(463kW)、最大トルク730Nmを発生させる市販車版ネットゥーノエンジンよりも、”より高いレベル”にあるという。市販車のMC20は0-100km/h加速は2.9秒以下、最高速度は325km/h以上というGT2版の詳細は近いうちに明らかとなるかもしれない。
Maserati MC20 GT2
Photo by: Maserati Media Center
通常のMC20には、ネットゥーノエンジンに8速デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされている。ただ、このGT2ではそのユニットを6速シーケンシャルレーシングトランスミッションに換装している。
今回はMC20 GT2の内装も公開され、パドルシフト付きレーシングステアリングホイールの奥にはカーボンファイバー製ダッシュボードに収められた10インチドライバーズディスプレイが鎮座している。
また、マセラティはGT2のサスペンションセットアップをレーシング仕様に変更。調整可能なショックアブソーバーと調整可能なフロント/リヤ・アンチロールバーを搭載した。ボディワークはクイックリリースで取り外しが可能で、リヤウイングも調整が可能となっている。
なおマセラティは、シェイクダウンの様子を移したカモフラージュ仕様のMC20 GT2の他に、MC20専門色として作られた”ブルー・インフィニート”を施したレンダリング画像のMC20 GT2を公開している。
Maserati MC20 GT2
Photo by: Maserati Media Center
マセラティのテストドライバーであるアンドレア・ベルトリーニは、次のように語っている。
「僕らは競合他社に負けない製品を開発するだけでなく、ハンドリングや快適性、パフォーマンスの面でジェントルマンドライバーにとって理想的なマシンとなることに焦点を当てた」
「このマシンでユニークな感覚を味わってもらいたい」
マセラティがGT2に参戦するのは今回が初めてではなく、2004年から2010年までFIA GT2選手権でMC20の先代にあたる『MC12』で参戦していた。
現在のGT2はSROがアマチュアドライバーの最高峰GTカテゴリーとして新設したモノで、2021年にヨーロピアンGT2選手権が発足。現在GT2規格のマシンを製造するのは、ポルシェとアウディ、KTM、ブラバム、ランボルギーニ、メルセデス、マセラティの7メーカーとなっている。
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