スーパーGT、今季導入の新予選方式を一部変更。Q1、Q2共に新品タイヤの使用が可能に……GT300はQ1組分けが廃止
スーパーGTは今季第5戦鈴鹿より、予選方式に変更を加えることを明らかにした。
#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
写真:: Masahide Kamio
スーパーGT第4戦富士が行なわれている8月4日、プロモーターのGTアソシエイション(GTA)がブルテン(公示)を発行し、9月1日に鈴鹿サーキットで決勝レースが行なわれるシリーズ第5戦から予選方式が一部変更されることを明らかにした。
スーパーGTでは今季より、Q1とQ2のタイムを合算して順位を決する新予選方式を導入。ただ従来の予選とは大きく異なるフォーマットであることから、規則に対する様々なコンプレインが各チームから挙がっている状況であった。ただGTAもかねてよりそれらの意見を収集して柔軟に対応する構えを見せており、場合によっては一部の規則を変更する可能性も否定していなかった。
そして第5戦から、実際にいくつかの規則が修正されることになった。最も大きな変更と言えるのは、GT500クラス、GT300クラス共にQ1、Q2の両方で新品タイヤが使用できるようになるということだ。
今季のスーパーGTでは環境対策のため、各チームがレースウィークで使用できるタイヤのセット数が前年よりも減らされている。これに伴って公式練習やサーキットサファリなどをタイヤ温存のため走らないチームが出てくるのを懸念した結果生まれたのが、「予選Q1、Q2、決勝第1スティントを同じタイヤで走る」という規則であり、それに付随して生まれたのが「タイム合算方式」だった。
ただ、第5戦からはQ2でも新品タイヤを投入して良いこととなった。これによりQ2担当ドライバーは昨年までのように、ラバーの乗った路面でフレッシュタイヤのグリップをいかに最大限引き出せるかが求められることになるだろう。
GT300クラスに関してはその他にも変更がある。これまで2組に分けられていたQ1が、全車一斉に走行するセッションとなるのだ。
これはやはり、タイム合算方式下でQ1を組分けした場合、その走行順による有利不利が否めなかったという点が大きそうだ。組分けに関しては前戦のリザルトを基にA組、B組と振り分けられ、そのどちらが先に走行するかはくじ引きによって決定されていたが、例えばA組→B組の順に走行することになった場合、トラックコンディションの改善を考えると後に走るB組のタイムが良くなる可能性が高い。逆に先に走る方は、Q1の“持ちタイム”が伸び悩んでしまいがちだと言えた。
かくしてGT300のQ1は全車参加となるが、この20分間のセッションにおけるタイム上位14台がポールポジションを争うQ2アッパー14に、そして15番手以下は下位グリッドを決めるQ2ロワー15に回ることになる。
またQ1の組分けが廃止されることに伴って、Q2終了後に行なわれた中位層の順位シャッフルも廃止される。これまではアッパー組の下位4台とロワー組の上位4台を合算タイム順に並び替えていたため、仮にロワー組に回ったとしても、タイム次第ではアッパー組よりも良いグリッド位置を獲得できるチャンスがあった。
なお、これらの規則については4日(日)の第4戦決勝前に行なわれるGTA定例記者会見にて説明されることになっている。
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