F1
ハースF1の2025年マシン、サスペンションは昨年型。しかし決して”停滞”ではない「最高の結果を出すために最善の選択を下した」
ハースF1の2025年マシンは、2024年に使ったサスペンションを使うという。しかしこれは、最高の結果を目指す上での最善の選択だと考えていると、小松礼雄代表は語る。
田中 健一 Alex Kalinauckas
公開日時: 2025/01/25 1:06
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Kevin Magnussen, Haas VF-24
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
ハースF1の小松礼雄代表は2025年マシンについて、モノコックが完全新設計になるものの、サスペンションは昨年のモノを引き継ぐことになると語った。
昨シーズンをコンストラクターズランキング7位で終えたハース。開幕前、そして開幕当初は、最下位になることも覚悟の上だった彼らだが、終わってみれば3チームを下してシーズンを戦い終えた。アルピーヌに雨で荒れたサンパウロGPでのダブル表彰台がなければ、もうひとつ上の順位でフィニッシュしていただろう。
ハースのマシンはフェラーリの協力を受け、名門シャシーコンストラクターであるダラーラが製造するという手法を採る、異色の存在。他チームから購入可能なパーツの多くは、フェラーリから供給されたものである。
そんなハースの2025年マシンは一体どんなモノとなるのだろうか? レギュレーションが大きく変わる2026年を前に、新設計のモノコックを投入するのか? そう尋ねると、小松代表は「新しいモノコックです」と語った。
「昨シーズン、我々はうまくマシンを開発することができました。しかし、受け入れなければいけない、ある特定の問題があったんです」
そう小松代表は言う。
「シーズン半ばには、ある特定のパフォーマンスを引き出す方法について学びましたが、オースティンやシルバーストンでさえ、モノコックやシャシーのデザインによる制限によって、それができませんでした。そこから、今年のマシンをどう変更したいかを決めたんです」
しかしその一方で、フロントサスペンションは昨年と同じモノを使うと明かす。
「フロントサスペンションは昨年と同じです。これはまた、別の重要なこと……私の中では特に重要な瞬間なんです」
「これまでハースF1チームは、9年間戦ってきた中で、常にフェラーリから供給される最新のパーツを選んできました。それは情報に基づいた選択ではなく、最も安全で簡単な選択だったからです」
「アンドレア(デ・ゾルド/テクニカルディレクター)とダビデ(パガネッリ/空力責任者)、そしてパフォーマンスディレクターのダミアン(ブレイショー)が私のところにやってきて、ここ数シーズンのことを話し合いました。そして、例えばフロントサスペンションを翌シーズンにも持ち越すようなことは実際にはやったことがありませんでした」
「フェラーリの2025年型の最新フロントサスペンションを購入した場合、空力に関する部分でどんなことを意味するのか、その情報がいつ利用可能になるのかということを考えた場合、新型を投入するとまず打撃を受けなければいけません。そしてその後で、パフォーマンスを取り戻すことになります」
「一方でフロントサスペンションを持ち越し、それ以外の部分の開発を止めないと決めた場合と比較した時に、どれだけの潜在的な能力が引き出せるのか、残ってるのか……その適切な調査を行ない、持ち越すべきだという結論に至ったんです」
「そういう調査をしたのは良いことだし、その決断を下す自信もありました。以前はそういうことはできなかったんです」
前述の通り2025年は現行レギュレーションの最終年。2026年は、F1の歴史上稀に見るレギュレーション大変更の年となる。そのため、現行マシンから持ち越せる部分は少なく、多くのチームがシーズン早々に今季向けの開発を終了させ、2026年に全集中することになると思われる。
だからこそサスペンションを変更しないという結論に至ったのではないか? そう尋ねると、小松代表は完全否定した。
「いや、私はそうだとは思いません」
「繰り返しますが、結局のところは2025年にも競争力を発揮しなければいけません。『2026年に集中するから、2025年は諦めましょう』なんて言えません。それはあり得ないんです」
「我々は、2025年に最高の結果を出すためには、その解決策が最善かということを議論しました。そして彼らが出した結論が、持ち越すべきだというものだったんです」
「だから私は、『よし、やってみよう』と言ったんですよ」
なおハースF1のVF-25と呼ばれることになるであろうニューマシンは、2月16日にイギリス・シルバーストンでシェイクダウンされることが予定されている。
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