F1、3連戦の連発は「必要悪だ」と理解求める。新CEOはレース数減にも興味
F1は開催スケジュールにおいて3連戦は避けたいと考えている一方で、新型コロナウイルスの感染が世界中で広がっている状況もあり、今季のカレンダーには3連戦を含める必要があったと説明している。
2021年のF1は全23戦を予定しているが、そのカレンダーの中には過去にチームがスタッフへの負担が大きいことから反対の姿勢を示していた3週連続のグランプリ開催が3度含まれている。
中でも最も負担が大きいと考えられるのはロシア-シンガポール-日本の3連戦で、この際にはF1パドック全体が物流面で大きな課題に直面することになるだろう。
今年新たにF1のCEOに就任したステファノ・ドメニカリは、こうした3連戦の存在は今季のスケジュールを実施するための“必要悪”だと説明する。負担が大きいとされるトリプルヘッダーの存在は、レースが無くチームが収入減に脅かされるよりもマシだと捉えているのだ。
ただドメニカリCEOも、新型コロナウイルスを巡る世界的な情勢が正常に戻った時には、3連戦を避けることになるだろうと話した。
「確かにそれ(3連戦)は扱いが難しく、対処する必要のあるものだ。しかし我々は職を失った人々の存在を忘れることはできないし、苦しい状況にある人が居ることを忘れることはできない。それも考えに含める方が良いと思っている」
ドメニカリCEOはそう語る。
「今年、短期的にはこれが新型コロナウイルスの影響を可能な限り最小限に抑えるための唯一の方法だった。なぜならもし序盤により多くのレースを行なおうとしていたなら、更にリスクは高くなっていただろうからだ。故に、この状況下ではシーズン後半に(3連戦を)移したんだ」
ドメニカリCEOは将来的にはよりバランスの取れたカレンダーのもとで、より良いレースを展開してくことができると考えている。
「我々はもっとバランスを取る必要がある。来年、状況がより安定しているならば、可能な限り3連戦は避けるつもりだ。限界にあることは私も理解している」
「それからF1が対処する必要のある物流上の影響も考慮する必要がある」
「今年に関しては、3連戦はなんとかやって行く必要がある要素なんだ。我々のビジネスの利益のため、そして今シーズン達成しなければならない目標をこなす、唯一の方法だった」
また長期的にはアフリカ大陸を含む新規開催地をカレンダーに加えることにも関心を持っているとドメニカリCEOは言う。ただ必ずしもレース開催総数が増えることは意味しないと彼は説明している。
「(F1開催に)興味を示している地域は、基本的に北アフリカと南アフリカだ」
「これはF1に偉大な伝統のある旧開催地、もしくは新しい場所を入れるという面で非常に重要なことだと思っている。また我々は、再度カレンダーに加わることに興味を示している欧州でのレースをいくつか失ったことを忘れるべきではない」
「今後の展開としては、レース数の面で適切なバランスは何なのかを決めていかなくてはならない。チームのため、そして放送やメディア、スポンサーのため、戦略的に投資すべきエリアは何なのか、適切な方法は何なのかを見定める必要がある。そして23レースというのは、現状で限界に近い規模だということは分かっている」
「確かに優れた“製品”を作り出していて価値が高いというなら、レースを多くしすぎなくとも(これまでと)同じような収入に手が届くかもしれない。適切な選択をすることができるなら、手が届くのかもしれない」
「私はそれが進むべき道だと思っている。短期的にそれを実現しないかもしれないが、私が考える目標はそこなんだ」
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