昨年から最も成長したのはウイリアムズとアストン? 心配なのはアルピーヌ? F1テスト直近2年間のタイムから見る各チームの“伸び率”
2023年のF1プレシーズンテストでは各チームが前年と比べて大きくタイムを上げた。今回は2022年と2023年のバーレーンテストでのベストタイムを比較し、全10チームの“伸び率”を見ていく。
バーレーン・インターナショナル・サーキットで3日間に渡って行なわれた2023年のF1プレシーズンテスト。新レギュレーション導入2年目のシーズンとなるが、新規格マシンとなったばかりの昨年のバーレーンテストと比較して、各車のタイムは大きく向上していた。
ピレリのモータースポーツディレクターであるマリオ・イゾラによると、2022年と2023年のバーレーンテストのタイムを同じコンパウンドのタイヤで記録されたタイムで比較すると、平均して昨年から約1.5秒タイムが上がっているという。ただそんな中でも、タイムの“伸び率”はチームによって大なり小なり差がある。
以下は、2022年と2023年のバーレーンテストにおける各チームのベストタイムと、そのタイム差をまとめたものだ。
※()はタイヤコンパウンド
ウイリアムズ
2022 アレクサンダー・アルボン 1:34.927(C3)
2023 ローガン・サージェント 1:32.549(C5)
−2.378s
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
まず2.378秒と最もタイムを上げているのが、昨年コンストラクターズランキング最下位に終わったウイリアムズ。ただ昨年のテストと比べて2段階柔らかいコンパウンドのタイヤを履いている点は考慮すべきだろう。とは言っても、今季は中団の激しい争いに食い込んでいけるかもしれない。
アストンマーチン
2022 セバスチャン・ベッテル 1:33.821(C4)
2023 フェルナンド・アロンソ 1:31.450(C4)
−2.371s
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
ウイリアムズに続くのが、今季の台風の目になると予想されているアストンマーチン。ベストタイムは昨年と同じC4タイヤで2.3秒も上がっており、実質的に最も伸び率が大きいチームとも言える。
アルファロメオ
2022 バルテリ・ボッタス 1:32.985(C3)
2023 バルテリ・ボッタス 1:30.827(C5)
−2.158s
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
アルファロメオも2.158秒タイムを上げているが、これも前年比で2段階柔らかいタイヤを履いてのタイムだ。
メルセデス
2022 ジョージ・ラッセル 1:32.759(C5)
2023 ルイス・ハミルトン 1:30.664(C5)
−2.095s
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
メルセデスもC5タイヤでのタイムが昨年よりも2秒速くなっている。2日目にトラブルが発生した点は気がかりだが、ポーパシングの解消含め、ニューマシンは着実な進歩を遂げているようだ。
アルファタウリ
2022 角田裕毅 1:33.002(C5)
2023 角田裕毅 1:31.261(C4)
−1.741s
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
角田はロングランを中心にテストを進めていたが、昨年より1段階硬いC4タイヤで1.7秒速いタイムを残している。このタイムの上がりしろを見るに、ニューマシンのポテンシャルも悪くないのかもしれない。
レッドブル
2022 マックス・フェルスタッペン 1:31.720(C5)
2023 セルジオ・ペレス 1:30.305(C4)
−1.415s
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
レッドブルは昨年より1段階硬いC4タイヤを履き、テスト全体で最速となるタイムをマークした。ベストタイムの速さに加え、ロングランでも盤石のパフォーマンスを見せている。
フェラーリ
2022 シャルル・ルクレール 1:32.415(C4)
2023 シャルル・ルクレール 1:31.024(C4)
−1.371s
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
昨年開幕ダッシュを決めたフェラーリだが、ルクレールは今回のテストで昨年より1.4秒速いタイムを記録している。ただロングランにはレッドブルのような力強さがなく、その点は気がかりだ。
マクラーレン
2022 ランド・ノリス 1:33.171(C2)
2023 ランド・ノリス 1.32:160(C3)
−1.011s
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
今回のテストでは元気がなかったマクラーレン。昨年よりも柔らかいタイヤを履きながら平均以下となる1秒のタイムアップにとどまっている。ニューマシンの開発は順調ではなかったというコメントもあり心配なチームのひとつだ。
ハース
2022 ミック・シューマッハー 1:32.241(C4)
2023 ケビン・マグヌッセン 1:31.381(C4)
−0.860s
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
ハースも伸び率がかなり小さいチームのひとつとなっている。ただ昨年ミック・シューマッハーが記録した1分32秒241というタイムは、テスト開始が出遅れたハースのために特別に設けられた“居残りセッション”で出されたタイム。涼しい夜間にコースを独占し、ラバーが乗った路面で常時クリアラップを出せる環境にあった点はある程度考慮すべきかもしれない。
アルピーヌ
2022 フェルナンド・アロンソ 1:32.698(C4)
2023 ピエール・ガスリー 1:32.762(C3)
+0.064s
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
10チーム中唯一、昨年よりもタイムが落ちているのがアルピーヌ。ベストタイムもC3タイヤであり、赤いサイドウォールの柔らかいタイヤを投入せずにロングランに徹していた点は分かるのだが、それを差し引いても元気がない印象。チームからは状況を楽観視する声も聞かれるが、果たして……?
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