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フォーミュラE東京大会、協定締結の裏側に迫る! FE交渉人が東京都との交渉経緯を明かす

10月4日、東京都はフォーミュラEを運営するFEOとの間で協定を締結。2024年の開催に向けた動きが明らかになった。そのFEOで開催都市との交渉を行なっているオリ・マックルーデンに東京都での開催に向けた舞台裏など、様々な話を聞いた。

オリ・マックルーデン(FEO)

 オリ・マックルーデンはフォーミュラEオペレーションズ(FEOで開催国(都市)との交渉を行なっている人物だ。今回、東京でのフォーミュラE開催に向けて尽力し、提携に漕ぎ着けた。

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 フォーミュラE(FE)の日本での開催は過去何度も噂され、実際に開催に向けて動きがあったが、様々な障害があって実現をみなかった。

 流れが急速に変わったのは2年ほど前。東京都の小池百合子知事が開催を希望し、FEOに働きかけたのだ。その裏にはZEV(ゼロ・エミッション・ビークル=排出ガスゼロ)の導入を皮切りに東京をカーボンフリーの都市にする、という大命題がある。

 そのきっかけとしてFEを中心に置いたEVフェスティバルのようなイベントを行ない、都民を喚起するというアイデアだ。東京がFEを開催したいという動きは、FEOにとっても大歓迎だった。その辺りの事情に関しては先日の記者会見では明かされていなかったため、マックルーデンに語ってもらった。

 「以前からFEOに日本でFEを開催したいというアプローチはあった。東京都が開催したいと言っていたのも知っている。ただ、その時には仲介業者がいて、話がうまく纏まらなかった。それじゃあ直接話そうということになって、FEOと東京都が直接交渉を持つようになった」 

 マックルーデンはそう語る。

「話し合いが始まってからも、東京都は環境整備を議論しなければならない等の課題があり、かなり長い時間がかかった。何度もミーティングを行ない、サーキットを作る場所を探し、どういうサーキットにするか議論した。都内に3箇所ほど候補地を探し、フィジビリティ(実現可能性)・テストを行なった。横浜も調査した」

「最終的に候補地を都内に決めて、サーキット設計では世界一のティルケ設計事務所にも来てもらい、今日発表された有明地区が確定した。現在は、JAFと承認関係などの事務手続きなどを行なうところまで進捗している」 

「我々FEOとしては最低3年間は継続開催を望んでおり、可能ならさらに先まで開催することが出来ればと思っている

 フォーミュラEは現在多くの国で開催されているが、その理由のひとつに開催国(都市)のビジネス拡張が実績として示されているからだ。つまり、FEレースはビジネス面で非常に強固なプラットフォームを作りあげている。それは、電気のみで走るレースカーという環境問題に真っ直ぐ立ち向かう技術を有するレースが、まさにいまの時代のビジネスを見事に盛り上げているからに他ならない。

 FEの現場では、電池会社、燃料会社など環境問題に敏感な企業がスポンサーやパートナーとして存在感を増している。環境ビジネスへの投資として金融関連の企業も名を連ねる。マックルーデンは、ビジネス面は担当ではないとしつつも、次のように語った。

「ビジネスマターは私の担当ではなくマーケティング部門の仕事だが、彼らは東京のレースでもスポンサーやパートナーを見つけることが出来ると意気込んでいる。ヨーロッパのビジネス形態とは違うかもしれないが、東京にもチャンスはあると。我々はこれまで長い間、様々な国でレースを行なって来たので、文化や環境が変わっても臨機応変に対応出来ると考えている。グローバル・ビジネスの基本はこの臨機応変という点だ」

「FEがビジネスを重要視するのは、都市の真ん中でレースをする難しさからだ。パーマネント・サーキットの様に巨大な観客席はない。つまり、観客動員数には限界があるということだ。それもかなり少ない数字になる。その収益の損失を埋めるのがテレビの放映権料であり、スポンサーシップ料だ。グローバルとローカル、両方でそれを確保しなければならない。もちろん、そのことを理解してくれる国や都市と協力し合ってレースを開催するのだ」

 2014年の初開催から8年を経て、FEは大きく成長した。様々な状況が後押ししたこともあるが、創始者アレハンドロ・アガグの先見の明は見事だったといえよう。年々クルマは進化し、2023年から始まるシーズン10のクルマは小さく、軽く、それでいてパワフルになる。レースのパフォーマンスは上がるはずだ。ドライバーも若手の参加が目立ってきた。日本で活躍したサッシャ・フェネストラズもニッサンから参加する。

「シリーズは少しずつ大きくなっている。それだけ、環境問題を考えるスケールも大きくなり、我々の責任も大きくなる。正直言って東京ではもっと早くやりたかったが、遅きに失したということはない。やるからには大勢の人に楽しんでもらうと同時に、地球環境の問題にニッサンも踏み込んでもらいたい。フォーミュラEはそのためのツールでもある」 

 
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