フォーミュラE 三亜E-Prix

狭いコースでまさにカオスなレース展開に! アンドレッティ勢が予選に続き1-2。ランク上位勢は無得点の波乱|フォーミュラE三亜E-Prix決勝

アンドレッティのジェイク・デニスが、フォーミュラEの三亜E-Prixを制した。2位にもフェリペ・ドルゴビッチが入り、アンドレッティが1-2フィニッシュを達成した。

田中 健一

編集: 2026/06/20 8:46

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Jake Dennis, Andretti Formula E

Jake Dennis, Andretti Formula E

写真:: Simon Galloway / LAT Images via Getty Images

 フォーミュラEの第11戦三亜E-Prixの決勝レースが行なわれ、ジェイク・デニスが優勝した。2位にもフェリペ・ドルゴビッチが入り、アンドレッティが1-2フィニッシュを果たした。

 三亜でのE-Prixは実に2019年以来7年ぶりの開催。中国の海南島の南に位置するリゾート地である。決勝レーススタート時には気温33度、路面温度63度と、灼熱のコンディション。各車はダミーグリッドからコースを約半周走り、スターティンググリッドへと向かった。路面温度が高すぎるためか、ほとんどのマシンがタイヤを温めるためのバーンアウトを行なわなかった。

 フロントロウにはデニスとドルゴビッチのアンドレッティ勢2台が並んだ。パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は一旦誤ったグリッド位置に並んでしまったが、隊列が整う前に本来の正しいグリッドにマシンを戻したため、ことなきを得たようだ。

 またダミーグリッドにはチームが置き忘れてしまったと思われるエクイップメントがあったため、この回収のためにスタートが少し遅れた。

 アンドレッティの2台はスタート直後はポジションをキープ。ミッチ・エバンス(ジャガー)がドルゴビッチ攻略を狙ったが、順位は変わらずであった。

 ただアンドレッティの2台はエネルギーマネジメントを重視し、控えめなペースで走行。後続のマシンは前を狙う素振りを見せるも、大きく順位は変わらなかった。

 アンドレッティの2台は1-2体制で走り、後続のマシンを徹底してブロックする作戦。しかし7周目、ウェーレインがドルゴビッチをオーバーテイクして”アンドレッティ・トレイン”を分断すると、ウェーレインはすぐに首位に浮上。エバンスもアンドレッティ2台の間に分け入った。

 ローラ-ヤマハ・アプトのゼイン・マローニが全車中最も早くアタックモードを起動。続いてダニエル・ティクトゥム(クプラ・キロ)もアタックモードを起動させた。アタックモードを起動すると、その速さは圧倒的。しかしコース幅が狭く、いつものようには簡単にはオーバーテイクできない。

 ただティクトゥムが首位に立ち、その後にアタックモードを起動したシトロエンのニック・キャシディがリードを奪う。さらにエドアルド・モルタラ(マヒンドラ)はフロントウイングが壊れている状態ながら、アタックモードを起動して次々にオーバーテイクし、トップに立った。フロントウイングの効果とは一体……と考えさせられるシーンであった。

 18周目にティクトゥムが前を行くエバンスのマシンに追突した頃からレースは大荒れの展開に。19周目にはタイトなヘアピンであるターン9で、複数のマシンが絡む多重くラッシュが発生。エバンスとマローニがコースを塞ぐような形で停まってしまったため、赤旗中断となった。

 この赤旗中断中に複数のマシンが壊れたマシンを修復。レース再開のため、セーフティカー先導でスターティンググリッドに向かった。この時点で首位デニス、2番手ドルゴビッチとアンドレッティがレース序盤同様に1-2。ウェーレインが3番手となった。エバンスは壊れたリヤウイングなしで再開後のレースに臨もうとしたが、FIAがこれを許可せず。改めて修復にかかることになった。また9番手のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ジャガー)を筆頭に、5台がアタックモードをまったく使っていない状態だった。

 レース再開はスタンディングスタート。アンドレッティの2台は、再びチームプレイで1-2体制を堅持する。しかし1回目のアタックモードを起動したオリバー・ローランド(日産)が一気に首位に浮上し、さらに後続を引き離しにかかった。

 ローランドのアタックモードが切れると、今度はダ・コスタが首位に浮上。ただダ・コスタは他よりも多くアタックモードを使っており、レース終盤に厳しい状況になることが予想された。そのためダ・コスタはここで飛ばし、リードを広げにかかった。

 ただ27周目、追い上げていたノーマン・ナトー(日産)がターン3でウェーレインに追突されてウォールにクラッシュ。これでフルコース・イエロー(FCY)が宣言され、レースは一時休戦となった。

 29周からレース再開。しかしこの中断中、ダ・コスタにはターン6でナトーの進路を妨害して追突を誘発させたとして5秒のタイム加算ペナルティが科された。またウェーレインも、ナトーに追突した責任を問われ、5秒のタイム加算ペナルティが科せられた。

 残り周回数が少ないことから、各車積極的にアタックモードを起動。ローランドがこれで一旦首位に立ったが、ダ・コスタの方がアタックモードを少し遅く起動し、ローランドのアタックモードが切れた直後にオーバーテイクを完了。首位に舞い戻ってみせた。

 しかし34周目、やはりアタックモードの使用を先送りにしていたデニスがダ・コスタを抜いて首位に返り咲き。ウェーレインも2番手、ドルゴビッチも3番手に上がった。

 セーフティカー走行があったことで、追加ラップ2周。最終盤までアタックモードを残していたニック・デ・フリーズ(マヒンドラ)が一気にオーバーテイクを重ねて4番手まで浮上。さらアタックモード起動を遅らせたホセ-マリア・マルティ(クプラ・キロ)もものすごい勢いでデ・フリーズをも抜いて4番手に上がった。

 38周目にはローランドがターン4を曲がりきれずにクラッシュ。痛恨のリタイアとなり、FCYが宣言された。

 最終ラップでFCYが解除されたが、結局デニスが逃げ切り優勝。ドルゴビッチが2位に入ったことで、アンドレッティが1-2フィニッシュを達成した。3位はマルティだった。

 ダ・コスタは2番手でフィニッシュしたものの、5秒のタイム加算ペナルティを受けて結局4位。デ・フリーズもブレーキング中に動いたとして5秒のタイム加算ペナルティが下り、6位となった。ウェーレインも7番手でフィニッシュしたものの、結果的に14位ということになった。

 なおランキング上位4人全員がノーポイントという大波乱のレースになった。

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