東京E-Prix開催まで2週間! ナイトレース用照明の設置も進む……フォーミュラEの人気を拡大するための施策を訊く
フォーミュラEを日本にどう定着させるのか? FEのホストシティ・イベントディレクターのマルコ・グレイル氏に尋ねた。
Formula E Tokyo E-Prix Light System
写真:: Motorsport.com / Japan
いよいよ今月末に迫った3回目の開催となるフォーミュラE東京E-Prix。会場では着々と準備が進められており、まさに徐々に完成へと近づいてきている。
今年のフォーミュラE東京E-Prixは、初のナイトレース開催。当然、コースには照明を張り巡らさなければならない。そのためのトラスも既に組み上がっている部分も多く、ここにコンクリートウォールや電灯に電気を送るための配線などが整えられていくことになる。
7月13日には会場となる東京ビッグサイトで、イベントの準備とレースの成功を願って、ご祈祷も行なわれた。このご祈祷には、東京E-Prixの日本側の関係者のみならず、フォーミュラEオペレーションズの担当者も参列。日本式のご祈祷は初めてであり、戸惑うシーンも見られたが、それでも手順を教わり無事に玉串を奉納した。
Formula E Tokyo E-Prix Ceremony
写真: Motorsport.com Japan
「イベントの準備に際して、とても華やかで伝統的なスタートを切ることができた」
ご祈祷を終え、そう語ったのは、フォーミュラEのホストシティ・イベントディレクターのマルコ・グレイル氏である。
「ご祈祷の前には、関係する多くの人々が集まり、調整会議も円滑に行なうことができた。素晴らしいスタートを切ることができたよ」
前述の通り、東京E-Prixは今年で3回目である。今年の目標・そして目指すところはどんなモノなのか?
「今年で3回目だが、毎年毎年東京E-Prixを改善してきている。最初は素晴らしいイベントのスタートを切ることができ、昨年は初めて2レースを開催した。そして今年はナイトレース開催である。東京都をはじめとして、みなさんと協力し、日本でのフォーミュラEの発展に力を入れていきたい」
「我々はまだ参入したばかりなので、認知度の向上や啓蒙活動に努めている。フォーミュラEとは何か、我々が掲げる理想、つまり電動化や持続可能な発電、そして地域社会への影響を示す素晴らしいイベントを、ここで開催しようと思っている」
「今年は特に、東京の公道での、初のナイトレートとして開催できることを誇りに思っている。金曜日には4000名もの地域の方々をご招待し、フォーミュラEとは何かを体験していただく予定だ」
しかしほんの数年前までは、日本の公道で自動車レースが開催された事例は皆無であった。日本において前例のないことを実現するのは、とても難しい。それをひとつひとつ打破して、ここまで漕ぎ着けてきたわけだ。
日本でフォーミュラEを開催する難しさとは何かと尋ねると、グレイル氏はこう語った。
「このイベントは非常に複雑な取り組みであり、プロジェクト全体で2500人以上がこのイベントの企画と実現に携わっている」
「レースをするために公道を封鎖し、仮設の市街地コースを建設するというのは、日本ではまずあり得ないことだ。それは運営だけでなく、計画段階から実に難しい」
「地元の関係者に理解を深めてもらうのはもちろん、警察、行政、地域の住民などに、我々の活動内容を丁寧に説明しなければいけない。経験豊富で知識のある代理店とも連携し、地元のみなさんが、我々の活動に安心感を持っていただけるように努めている。そして、みなさんへの影響を最小限に抑えるようにも心がけている」
「ナイトレースを開催するための設営は、6週間前から始まっている。天候や台風といった困難な事態があったにもかかわらず、チーム一丸となって全てをやり遂げることができた」
Formula E Tokyo E-Prix Light System
写真: Motorsport.com Japan
開催まであと2週間弱。販売中の観戦チケットの数も、残りあとわずか……既に土曜日の分は完売となっている。
「4月に一般販売を開始した時点で、チケット発売のキャンペーンは非常に好調なスタートを切った。そしてここ数週間のプロモーション活動のおかけで、最後の勢いがついてきた。土曜日のチケットは完売だし、日曜日も残りはあとわずか。開催までの10日ほどの間に完売するだろう」
東京E-Prixの観戦チケットが完売しそうだとはいえ、まだまだ日本におけるフォーミュラEの人気が高いとは決して言えない。今後日本においてフォーミュラE人気を底上げするための策はあるのだろうか?
「来季から導入されるGEN4マシンによって、新たな層にアピールするチャンスが再び訪れた」
そうグレイル氏は考えている。
「ここ日本には、非常に強力なモータースポーツのファンベースがある。他のマーケットと比べると、非常に強力だ。しかしGEN4マシンの導入に伴い、マーケティング戦略を少し変更する予定だ。コミュニケーションや詳細な情報については、今後改めてお知らせする」
「でも特に若い世代、技術的な側面に関心がある、新しいファンを獲得したいと思っている。レースだけでなく、テクノロジーやプラットフォームも重要なんだ。そういう側面を新しいファンにアピールしたいと考えており、その新しいターゲット層を惹きつけるために、メッセージを調整していく」
ただそれだけではない。家族連れでもしっかりと楽しめるイベントでもあると、グレイル氏はアピールした。
「もちろん、家族連れの皆さんに楽しんでもらえるイベントでもある。個人的に一番気に入っている点は、音はそれほど大きくないので、小さなお子様でも、クルマから5mも離れていなくても、耳栓をする必要がないということだ。しかもその上で興奮を存分に感じていただける」
「走行していない時にもファンビレッジで様々な体験ができるので、ご家族で1日お過ごしいただくことができる。それが我々の戦略なんだ」
「GEN4で競技として改善し、モータースポーツ界での名声をさらに高めていきたいと考えている。でも同時に、フォーミュラEを実体験してくれる新しいファンを獲得することも目指しているんだ。現地でのイベントを楽しんでいただくのはもちろん、グローバルなテレビ視聴者へのリーチも重要だ」
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